蛇骨湯[台東区の銭湯温泉]

子連れ家族のための温泉ポイント

蛇骨湯[台東区の銭湯温泉] 体験レポート

浅草、雷門から入り、仲見世通り、正面に浅草寺

もっと早く行くつもりだった。もっと早く行けば良かったのに。

いつまでもあると思うな温泉と銭湯。いつでも行けると思うなご近所の温泉。

夜の蛇骨湯

気がついたら浅草の老舗温泉銭湯「蛇骨湯」は閉業が決まっていた。残すところ1ヶ月半しかない。前々からいい温泉だから行け行けと言われていたのに。思い立ったらすぐに行ける距離で、営業時間だって午後1時からと銭湯にしては早めで寄りやすいのに。

蛇骨湯の暖簾

浅草ROXまつり湯で、キッザニア友と女子会して、まあ浅草ROXまつり湯は温泉じゃないんだけどさ、その帰りに蛇骨湯に寄った。つくばエクスプレスの浅草駅前の浅草ROXから蛇骨湯はめちゃめちゃ近くて、こんなことなら浅草に来たときにもっと早く寄っておけば良かったと後悔した。

通りから路地に入ったせせこましい一角に入口がある。自転車が何台か停まっていて、なにやら下町っぽい雰囲気。夜だけど、なのか、夜だから、なのか、とても混んでいるようだ。狭い入口にはひっきりなしに人が出たり入ったり。

蛇骨湯とコインランドリー

隣にコインランドリーが併設されているのも銭湯のお約束。料金は券売機で払い、受付で券を出す。あちこちとても狭い。脱衣所の床がぬれてる。誰だ？ちゃんとふかずに上がったのは。

蛇骨湯の券売機

脱衣所からガラス越しにもうドーンと富士山のタイル絵が見えている。なんかやたらと外人さんの多い銭湯。もうね、2/3が外人さん。それも欧米系かな、ただし聞こえてくるのは英語じゃない。フランス語でもない。何語だろう？

蛇骨湯の下駄箱

浴室に入ると、右側に浴槽、左側に洗い場。洗い場はシャワーは固定式だけど、ボディーソープとリンスインシャンプーが備え付けなのは驚いた。さらにカランからお湯を出せば…淡い褐色のお湯。わーい、源泉じゃん。

蛇骨湯の下駄箱の鍵

浴槽もひとつひとつは小さめだが、圧注浴が2種類あったり、電気風呂があったりと銭湯らしいラインナップ。

そのうえ露天風呂まであるの？この料金で？豪華すぎでしょ。

蛇骨湯の受付

まあこの露天風呂は露天風呂と言っていいのか微妙だけど、半露天風呂と言っても微妙だけど。どこからか外気が入ってくるから露天風呂らしい気分で入れるが、屋根を含め全て囲われているような。そもそもどこから外気が入ってくるのかすらよくわからない。本当に小さなスペースだけどつくばいなど日本庭園風に作ってある。

蛇骨湯の休憩室と水槽

それと露天風呂ゾーンには水風呂もある。源泉を濾過循環して冷ましてあるが、(蛇口をひねって？)足すと、特に温暖期にはぬるくなりすぎると注意書きが。手を入れたが相当冷たい。だいたいみんな冷たすぎて、手を入れるか、足だけ入れるかしたらそそくさと上がっている。それくらい冷たい。

蛇骨湯の休憩室、反対側

墨を水の中に溶いたような透明度が高く薄い褐色のお湯は、滑る感触ときしつく感触の両方が強くせめぎ合って最後にすべすべが勝つ。においは少し塩素消毒臭。湯上がりは指先がつるんとしている。

蛇骨湯の入口

施設としては狭いがそこそこ綺麗だし、浅草の観光名所からすぐの立地。お客さんもたくさん入っていると思うので、閉業は本当に残念だ。路地に溶け込むこの佇まいが消えるまであと1ヶ月半。