子連れ家族のための温泉ポイント
- 湯温★★☆☆☆ 泉質★★★★☆ 湯温は浴槽によってはかなり熱い。黒湯は深さが判りにくいので注意。
- 設備★★★☆☆ 雰囲気★★★★☆ 脱衣所にベビーベッド代わりになる台あり
子連れ家族のための温泉ポイント
シンボルである煙突が見えると、ああお風呂屋さんだなと思う。
JR蒲田駅からてくてく歩いたが、東急池上線池上駅からならなお近い。庶民的な親しみやすさのある街並みに、少し古びた銭湯の建物はよく溶け込んでいる。
池上温泉は昔ながらの佇まいを残す大田区の温泉銭湯。
営業時間は午後3時からとなっているが、常連さんは早くから来るのか、3時に着いた時には先客が何人もいらした。
受付で入浴料を払って浴室に行けば、既に湯船でくつろいでいる人すらいる。
洗い場の奥、正面には透明なお湯が、右手の浴槽は二つに区切られて真っ黒な温泉が入っている。
真っ黒な温泉が入っている方は大盛況で、特に大きい方の浴槽は体を寄せないと次の人が入れないくらい。
二つの黒湯の浴槽は、それぞれ温度を違えていた。大きいほうが適温・・・といっても決してぬるくは無く、小さい方はかなり熱い。湯温計は41度ぐらいを差していたが、 43度以上、もしかしたら44度あったかもしれない。
黒さはもう本当に黒くて、お湯に手を入れればすぐに見えなくなるくらい。最初は少しきしつくような肌触りも感じるが、すぐにそれは滑るような感触に変わる。肌とお湯との間に何かあるようなすべすべ感。
ごくわずかに甘いような臭いもあるが、ほとんどは周りの石鹸やシャンプーに消されてしまう程度の微かさだ。
なぜかすぐに温まるので長くは入っていられない。
出ては入ってを繰り返す。
その間にもどんどん浴室は混んできて、カランもほぼ満員。ざっと人数を数えたら20人以上の入浴客がいた。年配の方が多くとても平均年齢が高い。
浴室の壁には海と空と木々を表しているのか、くるんと丸まったラインのどこかレトロで抽象的な柄が描かれていた。
湯上りはとてもさっぱりする。
いつまでも汗のひかないべたつきは無く、本当にスッキリという感じだ。この爽快感は素晴らしい。
だからと言って決して温まらないというわけではなく、しばらくするとほんわかと温かいオーラのようなものに全身が包まれているような、ふんわりとした日向のぬくもりをまとっているような何とも嬉しい感覚を味わうことができる。
そう、この感覚はとってもシアワセだ。