子連れ家族のための温泉ポイント
- 温度★★★★☆ 泉質 ★★★★☆ 露天風呂はぬるめ、濁り湯で深さが判らないので注意
- 設備★★★★☆ 雰囲気★★★★★
子連れ家族のための温泉ポイント
塩原温泉郷発祥の地である奥塩原元湯温泉に建つ自家源泉3本所有の旅館が元泉館だ。
3本とも濁り湯で、日によって乳白色から緑濁まで色を変えるが、日帰り入浴できるのは元湯出身だという江戸時代の名妓 二代目高尾太夫の名にちなんだ高尾の湯だけになる。
といっても高尾の湯には内湯も露天風呂も付いている。
ここは川沿いにせり出した独立した湯小屋で、本館とは通路で繋がっている。
まずは内湯。浴室はそこそこ大きく、10人以上入れる長方形の木の浴槽が一つ。
綺麗な白い濁り湯。
すっぱいにおいの後にそれはゆっくりゆで卵化する。
きしつきは少し。ぬるめで適温。
しょっちゅう元泉館に通っているという栃木の人が話しかけてきて、今日はお祭りだから沢山入っていってねと言ってくれた。
そうなのだ。今日は年に一度の塩原温泉古式湯まつりの日。多くの旅館のお風呂が無料開放される。
その地元の方が仰るには、ここのお湯が好きでよく来るが、水害の後はあちこち崩れたりしてしばらく足が遠のいて、今日は久しぶりに来たとの事。
あと半月もすれば紅葉全開。特に元湯の紅葉は緑の松の間に真っ赤な楓が映えるのでお勧めだと。
ただし今年は半端に早めに色づいた木々があって例年とは違っていまいちかもしれないとも言っていた。
露天風呂は混んでいた。そんなに大きな浴槽ではないが、入る隙間があまり無いくらい。
川が見えるように右手の川側に近寄ると、お風呂の浅くなっている部分が思ったより広かった。
硫化水素のにおいがほわわーんと鼻孔をくすぐる。
簾があって女湯はあまり外が見えないが、あとから夫に男湯の露天風呂の写真を見せてもらったらものすごく景色がいいじゃない。かなりずるい。
しかもそこそこ紅葉も始まっていて、この日の元泉館の男湯露天風呂はさらにいい感じだった。
2021年11月に改めて宿泊してきたので、画像を追加するとともに宿泊して入ることができた「邯鄲の湯」と「たからの湯」についても追記する。
「邯鄲の湯」
いい感じに年季の入った浴室で、お湯はゆで卵のかなり腐ったにおいがする。なお、私たちは仕事で早朝出発する必要があり、朝食抜きのプランで泊まったが、通常は朝食に温泉を使ったおかゆが出るらしい。夫は朝、お宿のスタッフがこの浴槽の源泉を汲んでいるところを見たそうな。おかゆ用かな?
「たからの湯」
焦げ臭が強い。それも少しタイヤが焦げたようなにおいで、その下に腐ったゆで卵が隠れているみたい。なんか文字にすると凄い嫌な感じのにおいだね。温泉のにおいとしては別に嫌なにおいじゃないんだけど。
このお風呂は析出物が凄くて、浴槽の内側はゴテゴテ、湯口はザラザラ。そして湯口の析出物が立派に成長しすぎでしょう。
他のお風呂についても少し。この時は露天風呂のある「高尾の湯」は灰青色。紅葉はもう葉がほとんど落ちていた。特に露天風呂は金属臭が強く、そのあとに完熟しすぎたフルーツみたいなにおいがする。黒い湯の花が時々漂っていて、桶に汲むと黒い粒や粉状のものが底にたまる。おおむねどのお風呂もぬるめでのんびり入れた。