子連れ家族のための温泉ポイント
- 温度★★★★☆ 泉質★★★★☆ お湯はぬるめの浴槽もあり
- 設備★☆☆☆☆ 雰囲気★★★★★ ベビーベッドなどはなし
子連れ家族のための温泉ポイント
宿の送迎車を使うほかは、駐車場から90分歩かないとたどり着かない秘境の温泉。近くにはもう一軒「加仁湯」という宿があるだけで、周辺には他に何もない。
20年以上前に日帰りで訪れたことがある。その時の思い出は、階段を上ったところにある混浴の「石楠花の湯」。
夫と二人で混浴エリアの露天風呂に入っていたが、「石楠花の湯」は誰か先客がいたら入りにくそうだったので下で様子をうかがっていた。ようやく誰もいなくなったので階段を上って独占。満喫して降りたら、他の人が待っていてくれたと知った。
やっぱりみんな同じことを考えるのだ。誰もいなくなったら石段を上ろうと。
さて、再訪したのは2023年1月。朝は晴れていたのに昼過ぎから雪が舞う1月の後半だ。
「八丁の湯」の宿泊は、湯治場風の雰囲気がある本館「山小屋八丁」とログハウス「ヴィラロッジ八丁」がある。この時はちょっと奮発して「ヴィラロッジ八丁」に泊まった。でも露天風呂付きの豪華な部屋ではなく(2023年1月はまだその部屋は工事中だった)、普通の2人部屋。
お部屋や食事はたびハピの記事に詳しく書いたので、ここではお風呂メインで紹介する(たびハピの記事は文末で)。
「八丁の湯」のお風呂は、男女別の内湯、混浴露天風呂×3、女性専用露天風呂の5つ(男性は4つ)。源泉は分析書では第7号源泉が内湯、第2・3・5号混合源泉が露天風呂となっているが、実際はもう少し複雑。実際は「滝見の湯」と「女性専用露天風呂」、「石楠花の湯」と「雪見の湯」、男女別内湯と3つのグループに分けられる。
岩風呂の混浴「滝見の湯」と「女性専用露天風呂」は比較的ぬるめで、硫化水素臭も控えめ。味は苦みがあるが、ゆで卵味は薄い。湯の花は消しゴムかす状の大きさで、白やベージュ、半透明なものがゆらゆら浮いている。肌触りはすべすべ。
四角い「雪見の湯」は八丁の湯で二番目に古いお風呂なのだそう。そしてここが湯舟では一番熱い。それでも43度ぐらいだから熱すぎはしない。硫化水素臭も一番強く感じ、消しゴムかす状の湯の花もとても多い。濃さを感じるので、個人的に一番楽しく入れたお風呂。
思い出の「石楠花の湯」は「滝見の湯」と「雪見の湯」の間ぐらいの温度。硫化水素臭も中間ぐらい。ただし湯の花は一番大きく成長して塊になっている。すべすべする肌触りは他のお風呂よりはっきりしているような。
ちなみに「石楠花」の湯の階段はお風呂のために作られたものではなく、もともとはここは登山道の入口で、鬼怒沼まで道が続いていたそうだ。
最後は内湯。内湯の男湯は「八丁の湯」最古のお風呂。脱衣所や洗い場は最近作り直してピカピカになっているが、石の浴槽は昔のままなのだそう。
一方、内湯の女湯は八角形で浴槽はアメーバ型と、どこかモダンな作り。お湯は浴槽内はぬるめで硫化水素臭は「石楠花の湯」ぐらい。滑る肌触りが強く、湯の花は他より少なめ。浴槽はぬるいが掛け湯は45度ぐらいと熱い。湯上りはこれを掛けて少し温まってから上がる。冬だからね。
混浴露天風呂が多い宿だが、バスタオル巻きが許されているのは助かる。「女湯露天風呂」の脱衣所には脱水機の備え付けもあるので、びしょびしょのバスタオルもここで絞れる。また夜には女性専用タイムもあった。
とはいえ、やはりここの混浴露天風呂は絶景が売りだから、明るいうちにタオルでも巻いて女性にも入ってほしい。そして夜はもう露天風呂に行く気力が無かったので、内湯の掛け湯で足だけ温めて寝た(そのぶん昼間、いっぱい入ったからね)
お風呂以外の詳細はたびハピの宿泊記で⇒関東最後の秘湯・奥鬼怒温泉郷「八丁の湯」宿泊記