子連れ家族のための温泉ポイント
- 温度★★☆☆☆ 泉質★★★★☆ 泉質に刺激はないが、湯は熱い。内湯浴槽には浅いところもある
- 設備★★★★☆ 雰囲気★★★★★ 男女脱衣所それぞれに折畳みベビーベッド設置(2004年1月)
子連れ家族のための温泉ポイント
江戸時代には江戸の台所を預かったという漁港網代は、巨大観光地、熱海と伊東にちょうど挟まれて、印象としては地味だ。
干物銀座が有名で、国道135号線沿いには、およそ30軒ほどの干物屋が軒を連ねてアジやイカを店頭で干している。
温泉としては、昭和になってから湧き出した、比較的新しい温泉地だ。宿泊施設も大きなホテルより民宿が多い。
平鶴は、国道沿いの角に建っている。伊東方面からアクセスすると、そのまま入り口から迎え入れられそうな感じだ。建物は四角張った風情のないものだが、露天風呂からの眺めはそれは素晴らしい。
脱衣所は明るく広いが、あいにくベビーベッドやその代わりになりそうなものは何もない。赤ちゃんを脱がせるには、脱衣かごか床にバスタオルを敷くより他にないかもしれない(2004年1月 ベビーベッドを男女両方の脱衣所に設置して下さったそうです)。
内湯を経由して露天風呂に出る仕組み。
露天風呂は相模灘に面しており、思わず声を上げたくなるほど景色が良い。
男湯は二面が海に面していて、木の柵がある。
女湯は一面しか海に面していないが、その代わり柵は無い。
湯はかなり熱めで浴槽も深めだが、壁を背に座っても海が楽しめるように、壁側が一段階段状に浅くなっているので、子供でも大丈夫。
この深い浴槽も、膝を突いて淵に手を掛け、海が見えるようにきちんと計算されている。深いからこそ、柵が無くても身を乗り出して落ちることはないのだ。また女湯は男湯と違って一方向しか開けていないが、その分開放感が劣らないように、男湯との目隠しの境を斜めに取ってある
屋根がついているので、荒天時でも安心して入浴できる。
内湯は女湯はあまり広くは無いが、半分ほどが浅いつくりになっており、子供づれにありがたい。男湯は女湯よりずっと広く、浴槽の底に石の亀がいるので、子供など乗って遊びたがるかもしれない(うちの娘は大喜び)。
ここは内湯も露天風呂もごくシンプルな掛け流しで、湯口から注ぎ込まれる湯は、浴槽の淵から溢れ、床を洗い流していく。露天風呂の場合は溢れた湯は、そのままざんざんと海へ落ちていく。
それを見ているだけで爽快だ。
露天風呂にも内湯にも、飲泉用コップがある。
飲んでみると、かなりしょっぱいとともに、それに負けないくらい苦味がある。海で泳いでいて、海水を飲んじゃったことを思い出すような味。でも海水のようにべたべたはしない、さらっとした感じだ。臭いはあまり無い。
ここは磯料理の店でもあるので、立ち寄り入浴時間は昼食や夕食を意識した時間設定になっている。
画像は1,500円(当時の料金設定)の刺身定食の刺身だが、新鮮でボリュームもある。
残念ながら訪問した日は雨だったが、晴れ渡った日は最高の景色が見られるだろう。
星とともに夜景が海に映りこむ、夜の露天風呂もまた、格別なのだそうだ。