子連れ家族のための温泉ポイント
- 湯温★★★★☆ 泉質★★☆☆☆ 湯温は適温、泉質は塩分濃度が濃いので長湯に注意
- 設備★★★★★ 雰囲気★★☆☆☆ 休憩室有り、脱衣所にベビーベッド有り、アトピーにも効果のある温泉
子連れ家族のための温泉ポイント
埼玉県の大滝村は面積こそ広いが大半が山地であり、東京の隣県、埼玉とは思えないような自然に囲まれている。
椎茸、蒟蒻などが名産品であり、三峯神社が信仰の中心地だ。
三峯神社は千九百年ほど前、日本武尊がイザナギ・イザナミを祀ったことにより創設された。
役の小角が修行したとも伝わる修験道の宮であったが、何よりこの神社の名を全国に知らしめたのは「お犬さま」信仰で、お犬さま、すなわちオオカミに火難・盗賊除けの御利益があると信じる民は、 数多の講を組織した。いわゆる三峯講である。
さて、三峯神社への登り口であるロープウェイの大輪駅を過ぎて、さらに2、3キロ国道を進むと、立派な道の駅が見えてくる。
この道の駅に併設された遊湯館という日帰り温泉施設で、三峰神の名を持つ源泉の湯に入ることができる。
ここは不思議なつくりで、男湯女湯それぞれお風呂が二階建てになっている。露天風呂はなくて、一階が桧風呂(といっても、桧なのは浴槽の縁だけだが)、地下一階が岩風呂になっている。
階段で行き来できるのだが、浴室内に階段が付いているわけではないので、いったん体を拭かないと移動できないのが面倒だ。しかも両方に双子のように脱衣所が設置されていて、
一瞬自分がいるのが一階か地下か判らなくなりそうだ。
ちゃんと子連れでも使いやすいようにベビーベッドなども設置されている。
先に目の前の桧浴場に入ろうとしたら、先に入っていた友人がカルキの臭いがすると言うので、岩風呂の方を見に行くことにした。
岩風呂は桧より少し小さいようだ。桧にあった圧注浴のノズルもない。地下と言っても斜面に建っているので、それほど窓の外の景色も違わないように思われる。
こちらはカルキ臭はしなかった。
にゅるにゅるがかなり強く、ぬれたまま肌をこすると油分によるすべすべの感触も。昆布出汁のような臭いと油系の臭い。味も出汁の利いたミネラル塩味。それもかなりしょっぱい。
色はほぼ透明。湯口の下で泡になるのは温泉成分によるものだと記載があった。
桧の浴室に戻り、こちらも入ってみた。なるほど少しカルキ臭がする。きっと圧注浴のお湯を消毒するためのものだろう。
久しぶりににゅるにゅる度の高いお湯に入ってちょっと嬉しかった。
アクセスの良い道の駅で、これだけ濃度とにゅるにゅるした肌触りが気軽に楽しめる温泉があるのは良いことだ。
このロケーションなら、露天風呂を作れば何倍にも評判が上がりそうだが、どうだろう。