子連れ家族のための温泉ポイント
- 温度★★★★★ 泉質★★★★☆ お湯はぬるめで入りやすい。滑りやすい泉質なので転ばないように気を付けて
- 設備★★★★★ 雰囲気★★★☆☆ 乳児料金には防水おむつが付いてくるのは赤ちゃん連れに助かる
子連れ家族のための温泉ポイント
秩父の日帰り温泉というと、温度はそんなに高からず、硫黄の臭いもしたりして、手触りにゅるにゅる・・・という印象がある。
これだけなら手放しで素晴しいといいたいところだが、以前はお湯遣いがいまいちと言われた施設も多かった。
それなりに首都圏からアクセスしやすく、日帰りアウトドアや軽登山客などが多い立地であるからして、湯遣いなどにはこだわらず、日帰り温泉の看板を立て、湯船を広くバリエーションに富んだものにすれば、それだけで十分採算が取れたことは想像に難くない。
しかしバブルもはじけ、同じ料金ならより良いものをという風潮でもなかろうが、掛け流しという言葉が市民権を得始めた頃からか、埼玉でもお湯だけで後悔させないという施設が増えてきたように思う。
星音の湯もまたそんな頃に作られた比較的新しい日帰り温泉の部類だ。
何故か元々はガソリンスタンド経営の横瀬石油が秩父の山の中でチャペルを備えてブライダルも手掛けるリゾートホテルのバイエルを作り、さらに洋風な本館の佇まいとはまるで違う、完全に和風な趣の日帰り温泉 星音の湯を作ったのはなんだか不思議な気もする。
ちらほらと雲の切れ間からまぶしいほどに鮮やかな朝の青空をのぞかせている5月初旬、雨上がりのもわっとした湿気の中、木々の緑が生き生きと呼吸している。
途中、「つづく激カーブ」という看板に驚いたりしながら、朝10時10分前には星音の湯に到着していた。
星音の湯はとても洒落た外観で、門から玄関までのアプローチはちょっとした植え込みがあって和風庭園のようになっている。
三角屋根の建物の内部も小奇麗にまとまっていて清潔だ。
オプションで柄物の浴衣なども選べる。
しかしゴールデンウィークと言うことも有り、受付は少し混雑してあまり手際のよい感じは受けなかった。
館内は受付を正面に、右手に行くと休憩室が、左手に行くと浴室があるようだ。
浴室に行く途中に何故か紫水晶の飾られた露天の足湯などもあった。
星音の湯の浴室は岩風呂の月と桧風呂の星が週替わりで男女で入れ替わる。
この日の女湯は岩風呂だったので、月の湯の方だったようだ。
特筆すべきはやはりこのにゅるにゅるとした肌触り。
たぶんそうだろうなぁと予測していても改めて驚くほど。
あまりににゅるにゅるとするので、湯上がりの肌がまるでオイルをひいたようになっているほどだった。
かなり混雑した中での湯浴みで、加熱濾過循環だから致し方ないが消毒の臭いもあるが、それでもこの肌触りだけで温泉らしさが味わえる。
箱庭のような天頂だけが開いた露天風呂のスペースには、複数の浴槽と、ところどころには休むに良いベンチもあった。
奥の方にある浴槽は入浴剤で蛍光グリーンに染まっていて、その色に子供が驚いていた。
雲はまだ多いものの雨上がりの青空はまぶしく5月の日差しは強い。
露天風呂の傍に植えられたツツジの花に行きかう羽音。
やっと連休の旅行らしくなってきた。