子連れ家族のための温泉ポイント
- 温度★★★★★ 泉質★★★★☆ お湯はぬるめで入りやすい。滑りやすい泉質なので転ばないように気を付けて
- 設備★★★★☆ 雰囲気★★★☆☆ 休憩室有り、ゲームコーナー有り
子連れ家族のための温泉ポイント
明け方の雪も消えかけた快晴の冬の日に埼玉県の新座を訪ねた。
新座と言えばお子様お断りのリゾートホテル風の温泉と、何だか中華料理屋みたいな名前の温泉があって、両方とも一回無くなっちゃったんじゃなかったっけ?と非常にあやふやな記憶しかなかった。ちなみにどちらも行ったことが無い。
今回どっちだっけと出かけてみたら、それは中華料理屋みたいな方のリニューアル版だった。
以前の名前は彩泉楼。現在の名前はゆとりの郷。何だか中華から特別養護老人ホーム風に名前が変わっている。
公式サイトを見るといたって洒落た感じの日帰り温泉に見えるが、実際に足を運んでみると、お洒落な感じにしようと努力している部分と俗っぽい部分が乖離しながら入り混じっているような施設だった。
浴室がそれほど大きいわけでは無いのに、やたらと休憩室とリラクゼーションが充実している。
まあそれはそれで必ずしも欠点ではない。
ちなみに平日でも1.200円という料金は、館内着やタオル代が込みだと思えば高くはないかもしれないが、駅からのアクセスが不便で露天風呂も無いことを考えると安いとは言い難い。
何だかいろいろネガティブな意見を書いてしまったようだが、これらは笑ってしまっただけで悪い施設だったというわけでは無い。
お湯に関して言えば・・・ものすごくにゅるにゅるする。いわゆる美人の湯系。
温泉の楽しみには例えば白濁した色やゆで卵のような臭いなどあっていろいろ好みも違うと思うが、肌触りというのもひとつ大きな要因になっている。
そういう意味ではこのにいざ温泉、薄いコーヒーのような色つきの見た目もインパクトがあるが、とにかく素晴らしく手触りが良い。
すべすべつるつるを通り越してにゅるるんにゅるるんと、もう肌が溶けているんじゃないか?と心配になるくらいに滑る。
浴室は中央に長丸型の絹湯(力いっぱい白濁しているが温泉ではない)、右に三波石かなと思われる巨岩がごろごろしている温泉浴槽、左に水風呂と、ジェット水流の寝湯と圧注浴。この寝湯と圧注浴も珍しく温泉が使われている。
寝湯と圧注浴は最近のスーパー銭湯なんかのように人間工学に基づいた(かのような)形状で造られていないので、つまり非常にシンプルな作りなので、もともととてつもなく滑りやすい泉質であることもあって、ちょっとでも力を抜くとずるずると押し出されてぷくんと沈んでしまうという、すさまじくリラックスできないシステムになっている。
私は女性専用のキャンペーン料金である入浴+ヒーリングラウンジ+食事(飲み物付き)=1,800円で入館したので食事は画像のプレートと半うどんとアイスティー。半うどんはご飯+味噌汁または半そばのいずれかから選べる。
馬鹿にしちゃいけない。このうどんが特に美味しかったりする。
というわけで、にいざ温泉ゆとりの郷はご飯はお勧め。
ヒーリングラウンジも試してみた。
大地という床暖房低温サウナと天空という照明の色調が10分ごとに変わる円形の部屋の二つが時間制限なしで使える。
両方ともアロマとヒーリングミュージック付き。ちょっと東京ドームのスパ・ラクーアのヒーリングバーデを小規模にしたような感じだ。
ヒーリングラウンジは通常料金だと300円のオプション料金が必要なので、使うなら1日にいざ温泉でのんびり昼寝するつもりで行った方がいいかもしれない。
冷たすぎるのは苦手なので水風呂は手を入れてみただけだが、一通り全部の浴槽を巡った結果、岩がごろごろある大きな浴槽の、それも洗い場に近い方の隅が一番にゅるにゅる手触りが強いという結論に達した。
ここのお湯は温まってもすぐにさっと冷涼感を感じるさわやかさがある。
フィンランド発祥のサウナ、ロウリュも定時で行われ、こちらは食前、食後とゆっくり二回体験できた。
ところで話は変わるが、あなたはタジン鍋というものをご存じだろうか。
モロッコの調理器具なのだが、蓋がとんがり帽子状になっていて火にかけると具材の水分が蒸気となって蓋に付き、それがぽたりぽたりと落ちてくるので水分が少なくても美味しく調理できるという優れものだ。
我が家でも愛用している。根菜が美味しく仕上がる。
さて、にいざ温泉の浴室は地下にあるが採光が良いので明るい。というのは、天井の一部が大胆にガラス張りになっていて、そこから日が差し込むからだ。
そのガラスの形が変わっていて、駐車場からもその全貌が見えるのだがピラミッド状になっている(ルーブル美術館かよ)。
そしてのんびりお風呂に入っていると、ここからポタリポタリと冷たい水滴が落ちてきて時々飛び上がりそうになる。
これってどこかで見たような・・・と思ったらあれだ、ほらタジン鍋。