子連れ家族のための温泉ポイント
- 温度★★★★★ 泉質★★★☆☆ ぬるめ浴槽有り、泉質は特に問題ないが塩分が強いので長湯に注意
- 設備★★★★★ 雰囲気★★☆☆☆ 休憩室有り
- おむつを使用している子供は入浴不可
子連れ家族のための温泉ポイント
首都圏の夏は蒸し暑い。
東京近郊のスーパー銭湯系日帰り温泉は濃い塩化物泉が多く、温泉には入りたいがどちらかと言うと涼しい温泉がいいなと思って選んだのが、小さな旅 川越温泉。
ここは内風呂、露天風呂ともに「源泉 ぬる湯」浴槽があるし、露天風呂には「生源泉掛け流し」浴槽もある。
塩化物泉は塩化物泉だが、ぬるいなら我慢大会みたいな入浴にならずに済むだろう。
外観は和風で小奇麗だが、もう既にクローンのように同じような作りの日帰り温泉が埼玉にも大量出店しているため、目新しさは何もない。
が、しかし感じよく清潔に作られているのはありがたい。
受付の手際や感じも良く、もちろんスーパー銭湯系日帰り温泉なので料金も千円未満。
浴室は浴槽の縁の材質から木の湯と石の湯の名がつけられ、男女日替わり交代制。この日は石の湯が女湯だった。
驚いたのは温泉を使った浴槽が多いこと。
埼玉あたりのこうした温泉施設では、温泉を入れた浴槽はごく一部、だいたいは露天風呂に使用していることが多いけれども、ここのように水風呂をのぞけばほぼ全てに温泉を使っている贅沢さは珍しい。
人工的に炭酸ガスを混入して高濃度炭酸風呂にしているものも、水道水ではなく天然温泉に炭酸ガスを入れている。
一方、こうした施設に当たり前のようにあるジャグジーや圧注浴の設備、岩盤浴などは無い。
温泉そのものを楽しんでくださいというような日帰り温泉だ。
お湯は琥珀色というか、わずかに黄色っぽい透明で、はじめはきしつくような手触りがする。臭いはかなり薄いが油っぽい。
七福神の名前がつけられた七種類の浴槽のうち、一番最初に生源泉掛け流しに入ったが、期待したほどぬるくは無かった。
源泉温度が35~36台なのだから、体温ジャストの宙に浮いているような感覚が味わえるかと思っていたのだが、残念ながらぬるめながら普通の温度。
湯中の温度計は36.5度を差していたが、絶対そんなに低くないと思ったら、施設の人が管理のために測りに来て、聞いてみたら38度近かった。
さすがに冬季以外は加熱しないと言っているのだし、こんなに真夏ではないといえ今日のように暑い日にわざわざ微妙な加熱をするメリットも無いだろうから、 地表の熱が源泉そのものをあっためちゃったということで納得するしかない。
小さな旅川越温泉の食事処(左側にもっと広い座席の部屋もある)
ちなみに生源泉掛け流し以外のぬる湯(露天風呂と内風呂と両方にある)はもうちょっと熱くて、露天風呂はぬる湯の上流にあつ湯があるのだが、このあつ湯とぬる湯の温度が
ほとんど同じだったのは笑った。
露天風呂のぬる湯には、私はあまり好きじゃないが最近の流行りで屋外テレビが据え付けてある。
壺湯もあって信楽焼きの壺が四つ並んでいる。
面白いのは両端の壺は細長い形をしていること。真ん中の二つの円形より体の形に沿っていて入りやすい。しかし丸いのも長いのもお湯の注入口が底のど真ん中にあるのは落ち着かない。
ちょっと熱めのお湯がそこから出てきても逃げる場所が無いから。
むしろぬるかったのは生源泉掛け流しではなく、内風呂の高濃度炭酸泉風呂だった。
ここは人気で常連らしい人たちが長湯をしている。
心臓にドックンドックン来るほどの微細な泡ではないが、アワアワの手触りも楽しくほどよく血行が良くなる。
結局お風呂の種類は沢山あるものの、ひととおり入った後は生源泉掛け流しと高濃度炭酸泉風呂ばかりを行ったり来たりしていた。
湯上りはドッと汗が出る感じではなく、ほどほどに爽やかに感じられた。