子連れ家族のための温泉ポイント
- 温度★★★☆☆ 泉質★★★★★ 温度は熱めのところもあるので注意
- 設備★★★★☆ 雰囲気★★★★☆ 2階のお風呂には脱衣所にベビーベッドあり
子連れ家族のための温泉ポイント
2020年7月7日九州を襲った豪雨により玖珠川が氾濫。天ヶ瀬温泉は甚大な被害を受けた。写真に写っている成天閣の赤い吊り橋も倒壊した。ニュースで橋が崩れていくようすを目にした人もいるかもしれない。
私が天ヶ瀬温泉を訪ねて成天閣に泊まったのはそのわずか3日前。だからこの記事に貼っている写真は全て7月4~5日の間に撮影されたものだ。既に川はかなり増水して荒れているように見える。この時点でより南部の球磨川水系は決壊・氾濫して犠牲者を出していた。
私たちはこのあと久住に1泊して東京に戻ったが、もう少し遅い便だったら九州に足止めされていたかもしれない。そのくらい長く続く酷い豪雨だった。
成天閣はこの氾濫で甚大な被害を受けた宿泊施設の一つで、2021年6月現在まだ復旧していない。でも本当にいいお宿、いい温泉だったので、再開したら行ってみてほしい。
橋を渡っていく宿は特別感がある。ましてや専用の橋があるなんて驚きだ。お部屋も広く綺麗でコストパフォーマンスがいい。
お風呂がまたいっぱいある。大きく分けると2階のお風呂と3階のお風呂がある。源泉は全部同じで成天閣の自家源泉を加水掛け流ししていると思われる。
まず2階のお風呂から。こちらは男女別の大浴場で、この2つのお風呂の間に屋上露天風呂とでもいうべきスペースがある。屋上露天風呂は基本的に男湯で、夜20時から朝の5時半限定で女湯になる。
この2階のお風呂は棟自体が新しい感じ。内湯は狭いところに無理やり作ったようなデザインで角ばっているが、露天風呂は面白い!中庭のような広いスペースの中央に植木があり、その周囲に普通の浴槽、寝湯、むし湯などが点在し、特にごく普通に見えた浴槽が半端なく激熱だった。加水が少ないのか容赦ない。
最初に硫黄臭が来るタイプだと思ったが、二度目に入った時は金属臭の方がはっきりしていた。ほんのりと薄濁りで、キシキシと引っかかる肌触りとすべすべと滑る肌触りが拮抗しているのは天ヶ瀬温泉らしい特徴。
それにしても、いや、熱いわw
3階のお風呂の方は複数の露天風呂がある。どれもとても雰囲気が良い。お湯の温度も43度ちょっとで熱めが好きなら気持ちいいぐらい。
夕方には「山伏の湯」に入った。夜には「慈恩の湯」だ。「山伏の湯」の端正なところもいいんだけど、「慈恩の湯」の面白さもいい。「慈恩の湯」の洗い場にはお皿が埋め込んであるんだけど。
「慈恩の湯」にはもう一つ特徴がある。なんと専用のサウナ小屋が建っている。なんとも贅沢。あんまりサウナは入らないんだけど、これは入らなくちゃという気になった。でも夜に一人でここに寝転がっているとちょっと怖いね。
なおこのサウナは蒸気が出ていないと思ったら岩盤浴だった。ほどよく乾いていて呼吸が苦しくないのがいい。
とにかく成天閣はいい宿だった。コロナ禍で観光業界が苦しい中、一か月ちょっと前に最初の緊急事態宣言も解除になって、これから少しずつお客さんも戻ってくるだろうという時期だっただろうに。