子連れ家族のための温泉ポイント
- 温度★★★★☆ 泉質★★★★☆ 温度は適温
- 設備★★★★☆ 雰囲気★★★★☆ ベビーベッドは無いが代わりに使える大きなベンチあり
子連れ家族のための温泉ポイント
山から平地に降りてきて、雨上がりの国道442号線をそのまま東南へ進めば道沿い。目的地は民宿久住。
民宿だけどキャンプ場のようなログハウス。
民宿だけど地元の銭湯のような気軽に寄れる日帰り温泉。
道路わきに櫓が立っていて、そこに「久住高原温泉 民宿久住 源泉100%かけ流し」と看板が掛けられているのは期待できるが、その民宿久住と思われる建物が絵に描いたようにB級で不安もよぎる。
本当に温泉施設はここでいいんだろうかと恐る恐る建物に近づくと、中から出てきた女性が「温泉の駐車場なら奥だよ」と教えてくれた。
あっ、まだ奥に車で入れるんだ。
最初に不安を感じた建物の裏に、別にB級ではない、でも思ったより小ぢんまりとした普通の温泉施設と、それから何故か茅葺屋根の独特なログハウスとごく普通に真新しいログハウスがあった。宿泊施設になっているのはこのログハウスの方らしい。
ここの温泉はコイン式だった。
九州にコイン式の温泉施設は珍しくないらしいが私は初めてだ。
昔のバスの運賃を入れるところみたいな機械と、液晶パネルがある。300円入れると入り口のロックが解除され、一定時間経過するとまた自動で施錠されるらしい。入れ間違えたらどうしようと少しハラハラする。
脱衣所は結構広々として、主張する手書きの温泉分析表がいい味を出している。
浴室はシンプルだった。
洗い場の床は全面畳。窓は広く、その窓の外にはいかにも露天風呂がありそうな雰囲気だったが、露天風呂があるわけじゃない。内湯だけ。
思ったより浴槽は大きく、お風呂の縁やお湯の流れるところは赤く染まっている。
別にお湯自体が赤いわけではなく、うっすらと琥珀色に見えるがもしかしたら透明なのかもしれない。
細かい白い湯の花が沢山表面に浮かんでいる。
においは淡く感知できるかと思ったときに洗い場で洗う人の石鹸のにおいが流れてきて消されてしまった。
先客は三人。
女性グループで、ずっと休む間もなくしゃべり続けていた。見たところ力関係がはっきりしている。何かと一人だけ立場弱そう。
この人たちが蛇口を全開にして加水しまくっていた。
私には適温だったけど水を止めたらもう少し熱いのかもしれない。一度水を止めたがほんの数分でまた全開にしていたから。
そんなわけでなかなか湯口には近寄りがたいものがあったが、コップがあるので一度だけすいませんと声を掛けて傍まで行って味見させてもらった。
薄い甘じょっぱい味にわずかにジュワっとくるものがあって飲みやすい。飲んだら金気臭がした。
お肌すべすべ系の温泉で、入っているときは特別に温まる感じはしなかったが、出たら汗をかくほど温まっていた。そのギャップが面白いお湯だった。