奥津温泉 名泉鍵湯 奥津荘

有形登録文化財の宿、鍵湯と立湯は足元湧出泉

[2019年11月のデータ ただし日帰り入浴料、定休日などは2021年1月のデータ]

子連れ家族のための温泉ポイント温泉ランキング

  • 温度★★★★★ 泉質★★★★★ 温度はぬるめ、泉質は刺激などなし
  • 設備★★★☆☆ 雰囲気★★★★☆ 脱衣所に籐の棚あり、浴槽は深いところもあるので注意

奥津温泉 名泉鍵湯 奥津荘の温泉動画


奥津温泉 名泉鍵湯 奥津荘 体験レポート

奥津荘の暖簾

岡山県の温泉にさほど詳しくない私が以前から名前を知っていて、岡山に行くならぜひ入りたいとずっと思っていたところがここ、「奥津温泉 奥津荘」。なんといっても足元湧出泉。それだけで絶対に入ってみたい。そもそも奥津温泉自体が足元湧出泉天国みたいなイメージ。

奥津荘の外観

願い叶って仕事で来ることができた。非常にうれしい。しかも本来はその時間帯に男湯のはずの「鍵湯」に特別に入れてもらえることになった。奥津荘には「鍵湯」「立湯」「川の湯」「泉の湯」と4つの浴室があり、「鍵湯」と「立湯」は時間により男女入れ替え制、「川の湯」と「泉の湯」は貸切風呂となっている。

奥津荘の玄関

この中でも「鍵湯」と「立湯」の二つが足元湧出の自噴泉で、特に人気があるのは「鍵湯」とのこと。宿の名前も「名泉鍵湯」と名乗っていることだし。

奥津荘の立湯
こちらは見学だけさせてもらった「立湯」

「鍵湯」は階段を下りたところに浴槽がある。「立湯」も同じだが、もともと温泉が湧いている川底をそのまま囲って浴室にしてある。だから浴槽の底は川石がごろごろしている状態。丸みを帯びた大きな石や、甌穴のように削られているところも。また一部深くなっている。これも自然の地形そのままだからだ。

奥津荘の鍵湯
こちらが一番人気の「鍵湯」

お湯は無色透明なので上からも石がよく見える。そして浴槽の底のあちこちから思い出したように時折泡が昇ってくる。一か所じゃない、あちらかと思えばこちらから。

奥津荘の鍵湯の浴槽

まったく泡が昇らず静かな時もあるが、常に浴槽の淵からは新しいお湯がかけ流されていく。奥の方に隙間からけっこう勢いよくお湯が出ているところがあって、探るとパイプがあるのがわかったが、そこも岩盤の下からそのままパイプでつないでいるだけで、やはり自噴しているお湯が出ているだけなのだそうだ。

奥津荘の鍵湯の底

足元からプクプクしたかと思えば、背中の方でザザンと盛り上がるほどにお湯がぶつかってくることもある。音楽会を聞いているようで楽しい。緩急をつけて湧き上がる。

奥津荘の館内

特にはっきりしたにおいはなく、わずかに沢水のようなにおいがあるだけ。とにかくすべらかな手触り。少しぬるめのお湯に包まれているのに、熱くないのにすぐに温まる。湯上りは肌がつるんつるん。

奥津荘の美作三湯芸術温度
美作三湯芸術温度の作品

この時は「美作三湯芸術温度」のイベント取材で訪れて、こちらの奥津荘も会場の一つだった。温泉施設に芸術家が作品を飾るというイベントなのだが、なかには担当の芸術家とそりの合わない施設もある。そんな中、奥津荘はいい関係を築いていたようで、女将さんは館内を案内しながら登録有形文化財のこの宿と飾られた作品が織りなす妙について語ってくださった。

奥津荘の美作三湯芸術温度
こちらも美作三湯芸術温度の作品

ほかのどこでもない、この宿だからこそ湧くイマジネーション。作った人が楽しいと、見る人も楽しい。お湯の感動とともにそんな感想を抱いた訪問だった。

奥津荘の客室
奥津荘の客室、ここにも作品が飾られている

「美作三湯芸術温度」に関してはLINEトラベルjpに寄稿した記事をご覧ください。 岡山「美作三湯芸術温度」撮れるアートと温泉のコラボが楽しい

近隣の子連れ遊び場情報

  • 奥津温泉足湯   
  • 道の駅奥津温泉