松之山温泉(兎口温泉) 植木屋旅館

明治39年創業の木造の老舗旅館

  • 所在地 〒942-1406 新潟県十日町市松之山兎口756-3 TEL 025-596-2040 FAX 025-595-8002
  • 公式サイトURL http://park11.wakwak.com/~uekiya/
  • 泉質 ナトリウム-塩化物・強塩温泉(高張性温泉) 源泉名:兎口温泉庚申の湯
  • 設備等 男女別内湯
  • 日帰り入浴料 大人515円
  • 日帰り入浴可能時間 10時~16時(要電話問い合わせ)
[2005年3月のデータ ただし一部は2016年2月改訂]

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  • 温度★★★★★ 泉質★★☆☆☆ 湯温は二つの浴槽のうち一つはぬるい、泉質は塩分が強く濃いので長湯注意
  • 設備★★☆☆☆ 雰囲気★★★☆☆ 浴槽が濁り湯で深いので幼児連れは入るとき注意

松之山温泉 植木屋旅館 体験レポート

松之山温泉植木屋旅館の外観 植木屋旅館の浴室の入り口
松之山温泉 植木屋旅館の外観と入口

 明治39年創業。その当時から守り続けてきた木造の浴室が自慢の宿。
 雪国越後松之山。
 春の足音が聞こえるか聞こえないかの3月、雪の中、兎口温泉植木屋旅館を訪ねてみた。

 松之山温泉街を少し戻って、じょうもんの湯おふくろ館と町営露天風呂翠の湯の看板に従って山の方へ曲がる。
 雪で見通しの悪い道。社の前で曲がる。植木屋旅館の敷地の一角にある、町営露天風呂翠の湯は冬季閉鎖中なので入れないとの看板が手前にあった。
 駐車場はすっかり雪の壁に囲われている。なかなか車から降りてこない子供たちをおいて、先に一人で坂の上の建物へ向かう。
 植木屋旅館は鄙びた外観。
 なんとなく建物は、同じように古くても、凌雲閣のような高級さはなく、むしろ庶民的な気安さがある。

植木屋旅館の男湯 湯桶 何故か木の湯桶とケロリンと両方有り
松之山温泉 植木屋旅館の浴室

 がらがらと戸を開けて中を見ると、狭いながらもいい感じに色づいた木造の浴室。四角い木の浴槽が二つ並んでいて、鈍い緑色の濁り湯がなみなみと満たされていた。
 さっき女将さんが「熱かったら水でうめて下さいね、特に女湯は熱いかもしれません」と言っていたので、どれほど熱い湯かと思ったら、あれ、意外に熱くない。
 手前のお風呂は湯口があり、奥からも何やらぼこりぼこりと間欠的に大きな泡が浮いてくる。
 奥のお風呂は何となくぬるそうに思えたのでこちらに手を入れて温度を確認した上で、シャワーを掛けた子供たちを入れてみた。
 うん適温。
 いい気持ち。
 濁りが強いので足下はおろかお湯の中は何も見えない。
 結構深くて、100センチそこそこの次女は首までぎりぎりだった。

 松之山にしてはいわゆるアブラ臭はそんなに強くない。
 でも濃度は凄い。
 傷がなくても体のあちこちがぴりぴりとしみるくらい塩分濃度が濃い。すべすべとする感じも強い。
 浴槽の中は析出物であちこちとげとげしていて、うっかり寄りかかると痛くて仕方なかったりする。

こちら女湯 子供たち入浴中 兎口温泉の源泉
松之山温泉 植木屋旅館の浴室と湯口

 ここに入ったまま、隣の浴槽に手を入れてみた。
 熱いよ。
 これは熱い。
 掛け湯をして入ってみたが3秒と入っていられない。しかもひりひりずきずき。
 おかしいなぁ、兎口源泉って40度も無いはず・・・女将さんも熱いって言ってたけどどうしてこんなに熱いんだろう。

 浴槽のお湯がこんなに熱いんだから、さらにどれだけ熱いかと意を決して湯口の湯に触ってみると・・・あれ? こっちは熱くない・・・どころか、水みたいだ。これが源泉かな。
 ちょっと飲んでみると、美味しい塩味にちょっとしゅわっとする感じがある。
 ということは天然ガスで加熱してあるというのは、あのぼこぼこと泡が浮いている下が怪しいようだ。
 濁って何も見えないし、ぬるい湯が注がれている浴槽は激熱だし、適温の浴槽は男湯と変則的に繋がっているし(手をつっこめば男湯からも見える)、その繋がっているところの壁が異様に熱かったりして、ここのお湯の流れはどこがどうなっているやらさっぱり判らないが、とにもかくにも極上の温泉であることは間違いない。

 男湯ではパパが「先にあがるよ」と一声、さっさと上がってしまったようだが、子供たちも気に入っているようなのでもうしばらくここでゆっくりしていよう。
 床の簀の子も木、湯気の抜ける高い天井も木、雪国に木造の温泉は何ともしっくり決まっている。

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