子連れ家族のための温泉ポイント
- 温度★★★★★ 泉質★★★★★ 温度はぬるめから適温
- 設備★★★★☆ 雰囲気★★★★☆ 貸切風呂があるので家族で
子連れ家族のための温泉ポイント
たくさんの旅館やホテルに泊まってきたけれど、やっぱり特に印象に残る宿泊施設というのはある。この友家ホテルもその一つ。このホテルに似ているところは他にない。ユニークで緩い不思議な魅力があった。
それはもしかしたら友家ホテルご主人の持つ美学と、適度な距離感を好む性格に由来しているのかも。だから誰にでも合うホテルとはいいがたい。はまる人ははまる。かくいう私もまたそのうち行こうかなと思っている。ただし次は夫とじゃなくて女友達とかな。
初めて友家ホテルの外観を見た人はだいたいがっかりする。古くてぼろいし、古いからといって取り立てて風情があるわけでもない。
ぼろいホテルは世の中に星の数ほどあるわけだが、少なくともこの佇まいなら宿泊料がもうちょっと安くてもいいんじゃないか?と思う人も多かろう。いやホント。
しかし中に一歩入ると雰囲気が変わる。別に何もかも新品でぴかぴかなわけじゃない。イメージ的には古い洋画に出てきそうな感じ。
館内には印象的なスペースが多い。間接照明をうまく使っていて、新しくないのにおしゃれ。和とも洋ともつかない独自性。アートでレトロかわいい。
お風呂については「庭園風呂」「竜神の湯」「扇風呂」「四角い風呂」の4つがあって、「庭園風呂」に野天風呂がついている。「野天風呂」は寒い時期はお休みだ。使い方としては「庭園風呂」と「竜神の湯」がそれぞれ時間で男女交代制、「扇風呂」と「四角い風呂」が貸切風呂だった。(コロナ禍において全て貸切利用になった)
お湯遣いは私が泊まった2019年は「四角い風呂」のみ自家鉱泉をミックスして加熱循環していたが、これを書いている2021年1月現在はすべて源泉かけ流しになっているようだ。
お湯は無色透明の自家源泉。わずかな苦みがあり、ほぼにおいはなし。肌触りは少し吸い付くような感触があるが基本的にするすると滑る。浴槽の底に粉状の湯の花があることもあり、すりつぶすとまるで重曹の粉のようにすべすべする。湯上りの肌もサラッサラ。
露天風呂が冬季休業なのは、雪が降ると駐車場の融雪にお湯を使うからというのもあるそうだ。この露天風呂に夜明け前から日が昇るまで入ってみた。ほぼ体温ぐらいしかないお湯はのぼせることもなく体を包み込む。
だんだんとあたりが明るくなっていくのを一人でソラマメ型のお風呂につかりながら眺めている。傍らを流れる川の音が絶えず耳から入ってくる。暗くて見えなかった川面が少しずつ形になる。こんな時間の使い方ができるのは友家ホテルならでは。
友家ホテルは食事のおいしい宿としても知られています。食事や部屋についてはLINEトラベルjpに寄稿した記事をぜひご覧ください。⇒新潟「友家ホテル」一見ただの古い宿?何が人を惹きつけるのか