子連れ家族のための温泉ポイント
- 温度★★★★☆ 泉質★★☆☆☆ 湯温は適温、泉質は塩分が濃いので長湯に注意
- 設備★★★★★ 雰囲気★★★☆☆ 松之山温泉よりぬるめで、浴槽が浅いので子供連れにも良い
子連れ家族のための温泉ポイント
龍神伝説の伝わる新潟県津南町の竜ヶ窪は、別名立石の池とも呼ばれる神秘的な沼で、毎分30トンの地下水が湧き出て一日一回は沼の水がまるまる入れ替わると言われている。
この水は日本の名水100選にも選ばれ、今も地域住民の生活用水として使用されている。
この沼近くに作られた温泉保養施設が竜ヶ窪温泉竜神の館。
外観ははドイツか北欧風のカラフルなログハウスで、オープンと同時に入館したので館内はまだ空いていた。
脱衣所で子供たちが自分たちで脱いでいると、地元のおばあちゃんがしきりと「めんこいめんこい」と言ってくれた。
思ったほど浴室は広くなかった。
竜神の館の名前通り、女湯の湯口は竜の首。男湯もそうかと思ったらそちらは国宝火焔土器の形をしていたという。
後から知ったが竜の口から湯が出る浴室は竜神の湯、土器から湯が溢れる浴室は縄文の湯と名付けられていて、日によって男女交代になるらしい。
臭いは少し離れた松之山温泉によく似ている。強い灯油の臭いに少しゴムのような焦げた臭いがする。味もしょっぱさの中に苦みがある。でもどちらも松之山に比べればマイルドだ。
ガラスのドアを押して外に出てみると、雪に囲まれた露天風呂があった。
こちらも思ったより小さい。それに津南町のリーフレットで見たときには眺めの良い露天風呂だと思ったけれど、とにかく四方雪の壁になっちゃって何も見えやしない。
緑色がかったお湯は本当に松之山に似ている。だけど例えば松之山のナステビュウ湯の山などと比べると、ぬるめで浅いので小さい子連れにはこちらの方が向いているかもしれない。
お風呂の中を歩いて端まで来ると、ちょうどぼこぼことジャグジーになっている先が行き止まりだった。何やら木の枠がはめてある。覗き込むと、どう見ても浴槽はその先までずっと続いているのだが、雪に埋もれて今は使えない。
たぶん露天風呂は今見えているより3倍ぐらい大きいのだ。だけど豪雪地帯なので、冬季は一部分だけにしているのだろう。ちょっと損した気もする。
しばらく貸切でのんびり入っていると、やがて一組の親子連れが露天風呂に出てきた。
それも私たちが出てきたドアからではない。内湯と繋がったお風呂の端に小さなガラス戸があり、そこを開けると内湯のお湯の中を歩いて出てこられるようになっていたのだ。よく見たらお風呂自体が内湯と露天風呂と繋がっていた。
塩分のたっぷり入ったお湯はよく温まった。
のぼせてきたのでジャグジーの奥に移動して浴槽の縁で涼んだ。目線が上がるとちょうど雪の壁の向こうに雪を被った山が見えた。何だかこれだけで満足。
町の温泉もいいんだけど、やっぱり山の見える温泉が好きだ。