子連れ家族のための温泉ポイント
- 温度★★★★☆ 泉質★★★★★ 温度は内湯が熱め、露天がぬるめ
- 設備★★★★☆ 雰囲気★★★★★ 脱衣所にクーファンあり
子連れ家族のための温泉ポイント
野趣あふれる露天風呂の雰囲気はまさに秘湯。大町温泉郷の湯元でもある葛温泉に建つ「仙人閣」は、この日、私たちの他に宿泊客がいなかったこともあり、好きなだけお風呂を満喫できた。
使っている源泉は2種類で、1本は昼間入ってきた大町温泉郷に引かれているものと同じ新第二源泉、平成の湯、湯元1号、高瀬の湯との混合泉で45.6度と熱めだったが、露天風呂及び露天風呂のようなもう1つのお風呂は仙人2号の湯という源泉で40度弱のぬるめだった。
露天風呂は最初は普通の露天風呂だと思っていたが、右手の衝立は完全に閉じてはおらず、一番先の方に人ひとりぐらい余裕で通れそうな隙間がある。そしてその奥はまさかの男湯だった。
これってなんちゃって混浴???
とはいっても、わざわざ通らなければ衝立があるので男女別の露天風呂に思えなくもない。昔は衝立なしの混浴だったんだろうなとは思う。
内湯の共同源泉は少しキシキシとした肌触りでほぼ透明。
露天風呂の仙人2号の湯はpH9.1とけっこうアルカリだが夕方入った時はあまりツルツルせずやはりキシついた。しかし翌朝はつるつる感が出てきた。何でこんなに違うんだろう。でもうっすらとジェルを塗ったようなつるつる感のあとにはやっぱりキシつきが出てくる。
また2号の湯は透明なお湯の中に白い湯の花も。においはわずかにゆで卵臭。分析表には塩素消毒ありの掛け流しとなっていたが、特にカルキ臭さは感じられなかった。
お風呂は夜9時に男女交代になる。翌朝、男湯だった方に入ってみたら、こちらにだけ温室のような半露天風呂のような岩風呂があった。
露天風呂は女湯側と繋がっている同じものだが、昨日男湯だった側の方がはるかに広い気がする。こちらの方が山の景色もいい。ただ野趣という点では昨日の方が満足度が高かったような。
「仙人閣」のお風呂で一番印象に残ったのは、夕食前に入った時の露天風呂だ。既に空はとっぷりと暮れ、お山のてっぺんに半月が縦にひっかかっていた。
そして露天風呂の男湯との境にある岩の上に、ひときわ色づいたモミジがあり、それがお湯の表面に映ってゆらゆらと静かにゆらめいていた。
この時間を過ごすために秘湯に来たのだ。