子連れ家族のための温泉ポイント
- 温度★★★★☆ 泉質★★★★☆ お風呂が深いので注意
- 設備★★★★☆ 雰囲気★★★★☆
子連れ家族のための温泉ポイント
諏訪湖畔に建つ昭和3年建設の洋館風の温泉施設「片倉館」。ここは当時シルク・エンペラーの異名を持った製糸業者・片倉家が地元のために作り上げた威風堂々たる福祉施設。
単なる歴史的建造物というだけでなく、現在も現役の日帰り温泉として利用されているところが素晴らしい。時代を感じさせるだけでなく、まるでその一角だけ切り取ると、借景の山々を含め、欧州のどこかに来たような雰囲気を感じさせるところがまたいいんだよね、ここは。
諏訪に来る機会がなかなかなかった私でも、もし諏訪に来たらここは寄らなきゃいけないでしょと強く思っていた場所。しかし夫は名前も知らなかったようで、逆に現地に来て感嘆のため息をついていた。凄いな、ここって。
まあ、入り口前に設置されたテルマエ・ロマエの顔出しならぬ首無しパネルはどうかと思うぞ。青いし、トイレに座ってるし。
館内も凝っている。隅々まで時代を感じさせる。2階に上がる階段なんてどうよ。浴室に移れば脱衣所もレトロ。
浴室は千人風呂と呼ばれている割にはそれほど大きくない。いくら何でも千人は無理だろう(実際は100人とか)。プールのように長方形の大きな浴槽があって、思った以上に深い。底は玉砂利で、段差を下りると私の身長ではあごまでお湯が来るぐらい。
お湯は無色透明できしつく。お湯から上がってもまだきしつく。薬臭ともカルキ臭とも付かないにおいがしている。あと、底の玉砂利の間から熱いお湯が出ているので、足の裏が熱かった
千人風呂のある中央の浴室の他に、小部屋が二つくっついている。洗い場とジャクジーで、こちらは割とシンプルな装飾。
お湯自体は泊まった双泉の宿 朱白の白の湯と同じ源泉だったが、とにかくこの浴室は一見の価値あり。タイル、レリーフ、ステンドグラス・・・。諏訪大社が祀られる古い信仰と製糸や精密機械で栄えた近代産業の交わる土地、諏訪。ここに昭和初期の時代を象徴するような欧風の建物が残されていることは意味がある。
2階には無料休憩室、食堂、売店の他に 諏訪湖一望のテラスがある。ぜひここからの眺めも見てほしい。