子連れ家族のための温泉ポイント![]()
- 温度★★★☆☆ 泉質★★★★☆ 内湯のお湯は少し熱め、泉質は特に刺激など無し
- 設備★★★☆☆ 雰囲気★★★★★ 白濁湯で深さが判りにくいので子連れは注意
子連れ家族のための温泉ポイント![]()
おぶせ温泉は平成元年に湧いた温泉で、ここには施設が二つある。
ひとつは日帰り温泉「穴観音の湯」で、もうひとつは旅館で日帰りも受け付けている「あけびの湯」だ。
私は2002年にタングラム斑尾の帰りに穴観音の湯に寄ったことがある。
その頃はまだ、あけびの湯は存在しなかった。
あけびの湯を訪ねたのは2008年夏と2010年春のこと。
駐車場は二段重ね。
下の駐車場に車を停めると、上の駐車場まで行く細長いエレベーターがある。
この辺の作りも隣の穴観音の湯そっくりだ。
あけびの湯はちょっと小綺麗な旅館で、料金はこの時は隣の穴観音の湯より100円安い500円。
なお、この二つの施設で使っている源泉は共通だが経営は別々。
ロビーの券売機で入浴券を買って浴室へ。
隣の穴観音も同様だが、景観重視で見晴らしの良い場所に浴室を作ってある。
あけびの湯には休憩室も食事処もある。
休憩室には北信五岳の稜線を白いラインで描いたガラス窓。
穴観音の湯の浴室もこんなのが描いてあったぞ。
何から何まで妙に似ている。
もう脱衣所からゆで卵のような硫黄の匂いが漂っていた。
浴室へ入って正面が内風呂。
左右に洗い場がある。
早速軽く流して内風呂に入ってみると、ちょっと熱め。
源泉温度が低く沸かしているのだから、そんなに熱くしなくても良いのに。
お湯は真っ白だった。
あれ? 前に入った穴観音の湯はこんなに白かったっけ?
露天風呂は浴室から繋がっているのだが、ちょっと出口が判りにくい。
露天風呂のお湯も嬉しくなるくらい真っ白だった。
空が青いので湯の白さが映える。
ちょうど北信五岳と小布施の町を見下ろすように露天風呂が作られているので、非常に景色が良い。
立地やお風呂の作りからワイルドさは無いが、お湯の色、臭い、景色と、温泉にほしいと思うものがコンパクトに全部揃っているところが秀逸。
きしきしとする肌触りを楽しむ。
露天風呂は内風呂に比べるとぬるめで、のんびりするのにちょうど良い。
後から知ったが循環する内風呂と違い、露天風呂は掛け流しだった。
取りたてて塩味がするというわけでもないのに、やたらと良く温まる。
しばらく入っているとのぼせてしまうくらい。
硫黄の臭いのする白濁泉だが、アルカリ性の塩化物泉だ。
お湯の白さはちょうど細かい白い粉を溶いたように綺麗で、その分足下が見えず、浅くなっているところに気づかず何度か足をぶつけたりした。
さて、おぶせ温泉あけびの湯で驚いたことは、この翌々日に再訪した時にお湯の色が青みがかった白い濁り湯から緑色の濁り湯に変わっていたことだ。
これは女湯の変化で露天風呂と内風呂は同じ色だったが、男湯では最初に入った日にそもそも露天風呂と内風呂で色が違っていたと友人に聞いた。
受付のおじさん曰く、おぶせ温泉は色の変わる温泉だと。
「ほら、この上の方に五色温泉ってあるでしょう? あれとおんなじ系統なんですよ。日によって色が変わることがあってね。お客さんから入浴剤か何か入れているんじゃないの? と言われることもあるんですけど、もちろん何も入れていませんよ」
男湯も女湯も同じように源泉を引いているという。
でも、日によって、男湯と女湯で違ったり、内湯と露天で違ったりするそうだ。
真っ白な温泉も好きだけど、一昨日の男湯のように、内湯と露天風呂で色が違うと二倍得したような気がする。
ゆで卵の臭いが強い。
露天風呂で景色を見ながらのんびり。
三世代らしい一家が入ってきた。
子供はまだ小さい。
お盆や正月に地方の日帰り温泉に来ると、よくこんな微笑ましい光景に出会う。