作並温泉 ゆづくしSalon一の坊

豪華な温泉旅館 日帰り温泉も手広く受け付けている

  • 所在地 〒989-3431宮城県仙台市青葉区作並字長原3 TEL 022-395-2131
  • 公式サイトURL http://www.ichinobo.com/sakunami/
  • 泉質 ナトリウム・カルシウム硫酸塩・塩化物泉(低張弱アルカリ高温泉)
  • 日帰り利用料 大人1,300円(但し土日祝日は1,800円)、小人(3歳以上)600円
  • 日帰り利用時間 10:00~22:00(最終受付20:00)
  • 設備等 男女別内湯大浴場、時間による男女入れ替え制の露天風呂
  • 備考 土日祝日は、入場制限があることもあるため事前問い合わせが無難
[2002年8月のデータ  ただし立ち寄り入浴料・日帰り温泉受付時間は2016年1月のデータ]

子連れ家族のための温泉ポイント温泉ランキング

  • 温度★★★★☆ 泉質★★★★★ 泉質に刺激はなく、湯温は浴槽によってさまざまだが割とぬるめ設定
  • 設備★★★★☆ 雰囲気★★★☆☆ 脱衣所にベビーベッド有り

作並温泉 ゆづくしSalon一の坊 体験レポート

作並温泉ゆづくしの宿一の坊 浴室入り口 作並温泉ゆづくしの宿一の坊 お風呂へのアプローチ
ゆづくしSalon一の坊の浴室入り口とお風呂までのアプローチ

 温泉の由来の中には動物が発見したとされるものも多いが、また高僧が発見したとされるものも多い。
 それだけ地中から湧く湯は神秘的だったのだろうか。
 ここ、作並温泉もその例に漏れず、東北地方を行脚中に、行基が発見したことになっている。

 七夕で有名な杜の都・仙台。
 東北随一の大都市仙台から、西へ48号線こと作並街道が伸びている。車を30分ほども走らせれば、そこはもう、緑濃い仙境だ。
 東京ではとてもこうはいかない。30分程度走っても、ビルまたビルだ。やはり仙台というのは環境に恵まれた都市なのだろう。

 作並は以前一度訪れたことがある。仙台の友人に連れられて、鷹泉閣 岩松旅館に立ち寄りで入浴している。岩松旅館もとても良いお風呂だった。
 作並で有名なのは、この岩松旅館と一の坊なので、今回は一の坊を選んだ。

 湯づくしの宿一の坊は、立派な門構えだ。時間は朝の10時半で、ちょうどチェックアウトのお客さんがいなくなった頃だろう。

 いきなり立ち寄り湯専用カウンターがある。
 北東北の温泉を回ってきた後では入浴料金にもびっくりだ。大人1,300円(これは土日祝日料金、平日は950円)、子供500円(これは曜日による変動はないが、歩けるならば0歳児から有料だ)。※訪問当時の料金設定
 この金額でタオルもつかないんだーと思ったら、別のサービスがあるのだった。なんと、浴衣を着させられるのだ。
 最初は、立ち寄りで着替えさせられるなんて鬱陶しいなぁと思ったが、ここは、来たらゆっくりしていけということなんだろう。

 ロビーから二階に上がって浴衣に着替えて、今度は地下二階に下がって浴室へ行くとは、アプローチも長い。
 長いが非常に洗練された造り。東北旅行中は野趣溢れる湯が多かったので、最後の温泉はこんな風に都会的で瀟洒なところもいいだろう。

作並温泉ゆづくしの宿一の坊 広瀬川源流露天風呂
ゆづくしSalon一の坊の景色の良い広瀬川源流露天風呂

 一の坊で最も有名な風呂は広瀬川を臨む広瀬川源流露天風呂だ。
 四種類の浴槽が並んでいて、川はもう目の前。今は夏で緑一面だが、紅葉のころはそれは素晴らしく、また雪見にもお勧めらしい。

 ここには1.2mの立ち湯もあって、源泉は60度近いのだが、夏はぬる湯(30度)に設定してある。また温泉蒸気による天然サウナもあって、「つる鶴」と語呂よいネーミング。
 環境に配慮していて、露天風呂には石鹸などはおいていないそうだ。

 ところが、この素晴らしいロケーションの広瀬川源流露天風呂は時間により男女交代制だ。宿泊すればどこかの時間で入浴できるが、立ち寄りでここに入りたい場合は事前に、チェックした方が良い。日によって違うのだ。

 残念ながらその日その時間帯は、これは男性用で、女性はもうひとつの鹿のぞきの湯であった。
 こちらも山の中らしい風情があってよいのだが、ちょっとロケーションは川沿いの露天風呂とは比較にならない。岩の湯船の前に小さな木組みの小屋があり、湯はそこで湧いて木枠を伝ってくる。深さは浅めで子供づれにもありがたい。

作並温泉ゆづくしの宿一の坊 鹿のぞきの湯 作並温泉ゆづくしの宿一の坊 自然風呂
ゆづくしSalon一の坊の鹿のぞきの湯と自然風呂

 もうひとつ源流露天風呂に入れなかった場合は、自然風呂(旧名 行基の御湯)もついてくる。
 温かみのある木の浴槽で、40度とぬるめに設定してあり、足元から湯を出している。こちらは夜は貸切風呂になるそうだ。ちょっと深めで小さい子供は背が立たないかもしれない。

 内湯も広々として清潔だ。木の枠が通してあるのは、まくらにしてくださいということらしい。立ち寄り料金が高いだけあって、ここはリンスインシャンプーではなくて、リンスが独立しておいてあったのが印象的だ。ちゃんと脱衣所にベビーベッドもある。

 湯は無色透明。ほとんど味も香りも無いが、肌触りは柔らかく、わりと温まる。湯の個性はあまり無い方かもしれない。

作並温泉ゆづくしの宿一の坊 丸子の湯
ゆづくしSalon一の坊の内湯大浴場 丸子の湯

 全体として、とにかく何もかも先回りして準備されており、センスもよくサービス精神も旺盛だ。ここのフィーリングにぴたりと合う人は、最高級のランク付けをするだろう。
 私のように、もうちょっと好きなようにさせてよ、と思う人は天邪鬼かもしれない(笑)。

 一の坊は食にも力を入れていて、松島の田里津庵などはとてもお勧め。こちらの作並でも、釜飯のかまど家、鍋と和洋創作料理のなべ茶屋、網焼きとフルーツ懐石の木挽亭と、昼食にもいろいろな選択肢がある。

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