子連れ家族のための温泉ポイント
- 温度★★★★★ 泉質★★★★☆ ぬるめのお風呂、貸切家族風呂あり
- 設備★★★★★ 雰囲気★★★★★ 脱衣所にベビーベッド代わりになるベンチあり
子連れ家族のための温泉ポイント
「旅館やまがや」は杖立温泉の銀泉湯跡のすぐ前に立つそれほど規模の大きくない旅館。川を向いた建物は周辺の建物と並ぶと小綺麗に見えるが、隣の路地に一歩入れば薄暗い中にモクモクと蒸気が上がっている。
一言で言うと、昭和な宿だが今風のセンスがある。地元野菜にこだわった料理の評判もとても良い。
源泉は昔は自家源泉を使っていたが、今は温泉の保護のため10軒ほどの宿と共通の源泉を使っている。
脱衣所はとても綺麗で、男女別の浴室はほぼ対称な作り。しかしタイルの色が違い、女湯の方が窓があるぶんすりガラス越しに太陽光が差し込み、昼間はかなり明るく見える。
浴槽はメインの浴槽、浅い少し小さめの浴槽、蒸し風呂の3つから構成されている。
とにかくタイルが好き。昭和レトロなタイルの組み合わせがとてもいい。
お湯は無色透明。温度は夕方入った時は42度と程よい熱さだった。夏場は少し加水するが、ほぼ源泉そのままとのこと。
手触りは滑る感触が強く、シャンプーをした後は指の間にも少しにゅるりとした感触が感じられるようになる。
においは淡い。ほぼ無臭。とにかくすべすべして温まる。飲むと少し苦みを感じる淡い塩味。くせはない。
男湯の蒸し湯は床が熱くて寝ころんでいられなかったそうだが、女湯はほんのり背中が温かくなる程度だった。ただ夜に入った時は暗いし白い壁のしみがちょっと怖くて入り口近くでおずおずと寝ころんでいた。
男女別の内湯のほかに、空いていれば札をひっくり返して自由に使える貸切露天風呂がある。露天風呂はぬるめにしてあるそうだが、さすがに朝に32.8度だったのはなかなか上がれなかった。
杖立温泉は水害が多い場所で、2021年の豪雨では入口のドアの丸い型抜きデザインの下まで水が来たとのこと。えっ、こんな高さまでと驚く。この辺りでは消防団も、火事より水害で出動することが多いのだそう。