子連れ家族のための温泉ポイント
- 温度★★★★★ 泉質★★★★☆ 温度は低め
- 設備★★★★☆ 雰囲気★★★★☆ 脱衣所にベビーベッドあり
子連れ家族のための温泉ポイント
こんなご時世だから、観光地でもなんでもない地域のためにある無人の共同浴場は、最初から入れない可能性は高いと思っていた。
だから建物の裏手にある駐車場に車を停めて、夫を車に残し、私一人で先に張り紙などを見に来た。そこに地元民以外入浴不可とあれば諦めるつもりだった。
しかしそれらしい張り紙は見当たらなかった。
そこで夫に「入れるみたい」と電話し、料金箱に一人分の入浴料200円を投入し、女湯側のドアを開けた。
そこで思わず固まる。ドアの内側に貼ってあったのだ、「しばらくの間この温泉地区以外の方の入浴をお控え願います」という張り紙が。
えっ、もう入浴料投入しちゃったよ。というか、外側に貼ってくれないとわからないのでは?どうしよう、と頭が混乱につぐ混乱。
と同時に中から地元の方が出てきた。
「外に張り紙が無かったので入れるのだと思って入浴料を入れてしまいました。でもまだ入れなかったのですね、すみません」としどろもどろで伝えると、その方は、「自分があがってもう中には誰もいないから今ならいいわよ」と招き入れてくださった。
ちなみに入れ違いにその方が帰られてから慌てて夫に電話をしたが、彼いわく、男湯には誰もおらずまったく禁止の張り紙がなかったのでもう中に入ってしまったよと。
それで私も感謝しつつも入らせていただくことにした。他の方が来た時に迷惑が掛からないよう、できるだけ手早く。
思ったより広い浴室。大小の浴槽があり、大きい方に「上り湯」の表示。
静かに床に掛け流されていくお湯が美しい。
大きい浴槽は底に大きな石がごろごろと埋め込んである。中央のみ簀の子の上に石が乗っている。小さい浴槽は底が全て簀の子になっていて、その簀の子を抑えるように石が乗っている。この簀の子の下からお湯が湧いてくるのであろう。
大小どちらも体温より低いぬる湯で、ほぼ透明。湯の花は多く、白いとき卵のようなものが大量にふわふわと漂っている。手のひら大のかなり大きいものもある。
薬っぽいゆで卵臭。すべすべが強いがよくある重曹泉のすべすべとはちょっと違った感触。気持ちがいいくらいにとてもよく滑る。まるで自分の肌の摩擦がなくなってしまったかのよう。こんな滑り方は珍しい。
それと実際の温度より温かく感じるお湯だった。35度はあると思ったので、計ってみて33度しかなかったのは驚いた。
とにかく入らせてもらえたことにはただただ感謝しかない。