子連れ家族のための温泉ポイント
- 湯温★★★★☆ 泉質★★★★☆
- 設備★★★☆☆ 雰囲気★★★★★ 赤ちゃん不可ではないが子連れの雰囲気ではない
子連れ家族のための温泉ポイント
天山に初めて来たのはもうずーっと昔のことで、その頃はやたらと豪華でバブリーな日帰り温泉だったというイメージがあった。そのイメージで固まってしまっていたので、どうにも天山というものがどういう温泉なのかわからない。今回改めて訪問してみて、以前持っていたイメージがすっかり覆されてしまったのには驚いた。
箱根登山バスでアクセスすると、やたらと入口までが遠い。道路から建物までが離れているのだ。しかも急坂。広い駐車場。
そして外の自販機で入湯札を購入する。これはやたらと混む日があるとかそういう意味なんだろうか?
館内は迷路のようだが隅々まで美意識というものを感じる。これは天山だけでなく、天山湯治郷内の他の施設、「一休」や「じねん蕎麦すくも」も全部ひっくるめてこうあるべきだという美意識が強い。全てが計算し尽されている。
全体的に鄙びた感じで、かつスタイリッシュ。浴室、休憩室、どの角度から見てもハッとさせられる。その度に、してやられたと思う自分に腹が立つほど。
例えば露天風呂に籠を置いてみたり。掛け湯のための桶をひっかける突起を作ってあったり。内湯の窓を開けて露天を見えるようにしてあったり。
源泉は露天風呂には5本と記されており、館内ポスターには7本目がどうとか書いてある。ちなみにパンフレットには自家源泉5本と共通源泉2本とあり、同じパンフレットにプリントされた分析表ではナトリウム―塩化物泉は5本のミックス、アルカリ性単純泉は1本になっている。ちなみにアルカリ性単純泉の74号は両方に使われている(飲泉にも)。5本なのか、6本なのか、7本なのか、まあ別にいいか。
内湯はナトリウム―塩化物泉。露天風呂はまず手前にちょいぬるめの白濁泡湯(人工?)。奥に水風呂と祖の湯(天山発祥の湯がすぐ下で湧くアルカリ性単純泉)。もうひとつアルカリ性単純泉。それからナトリウム―塩化物泉の洞窟風呂とそこに繋がったようなもう一つのお風呂。
アルカリ性単純泉はあまりにおい無し。キシつき吸い付く肌触り。ナトリウム―塩化物泉の方は沢水のような昆布のようなにおいが少し。お湯の温度は熱交換で冷まし、その熱でカランの水を温めている。
露天風呂の岩や階段はさりげなく滑らないように工夫がある。ホントにいろいろと考えられているお風呂の作りだ。
新しい施設ではないはずなのだが、どこにも古さは感じない。時間の流れで味が出ている部分はある。お湯へのこだわりや追求もすごいところだった。ただ合う人合わない人がいるかもしれない。