子連れ家族のための温泉ポイント
- 温度★★★★☆ 泉質★★★★☆ 塩分が濃いので長湯に注意
- 設備★★★☆☆ 雰囲気★★★☆☆ 脱衣所にベビーベッド代わりになるベンチあり
子連れ家族のための温泉ポイント
本当にこの道でいいのかな?
少し不安になる道行き。スマホでgoogleマップを起動しながらいぶすき元湯へ向かっていたが、歩いているのは農道というか、畑のあぜ道に毛が生えたような簡易舗装の道。どう見ても一般道ではなかろう。むしろ畑仕事をしている人に悪いような気がする。
泊まっている指宿ロイヤルホテルから歩いてきた。まもなく日が暮れる。こうしている間にもどんどんと空が暗くなっていく。
一般道に出て、野良猫にいざなわれるように水路を渡り、少し進むと住宅街の間に目的地の共同浴場「いぶすき元湯」があった。入口の前では地元の人か、おじさんが二人で立ち話をしている。
入り口横の張り紙には「一度入浴されますと、その日は何回でも入浴できます」と書かれていた。へぇ、面白いシステム。
ここは元湯というだけあって「指宿温泉」発祥の湯らしい。浴室には浴槽が二つ並んでいる。左側があつ湯で42~44度、右側がそれよりはぬるめ。
お湯は少し濁りがあってにおいはほとんどない。温度が高いので加水掛け流しにしていて、さらに上から岩を伝わせて温度を下げている。そのせいで岩の常にお湯に触れているあたりはすっかりオレンジ色に染まっていた。
とにかくその岩が存在感のある浴室。あつ湯の浴槽は岩に近づくと表面のお湯の温度も上がるように感じる。源泉がここから流れてくるのだから当然か。
塩分を含んだしょっぱいお湯なのでしばらく入っていると脛がちりちりとしてくる。そして上がると指がつるつるとしている。浴室全体の雰囲気からすると、天井などはずいぶん真新しく見える。いっぽうシャワーは1つしかなかった。譲り合って使うの前提か。
湯上りに外に出ると既に日はとっぷりと暮れていた。通りには誰もいない。住宅街は静かだ。この後はホテルに戻るんじゃなくて指宿駅で待ち合わせだ。指宿のお湯はがっつり体を温めてくれて、12月だというのに寒さも感じない。