子連れ家族のための温泉ポイント
- 温度★★★★☆ 泉質★★★★☆ 湯はそれほど熱くない。泉質も見た目ほど刺激無し
- 設備★★★☆☆ 雰囲気★★★★☆ ベビーベッドなどは無し、休憩所はある
子連れ家族のための温泉ポイント
東北の山にある絶景露天風呂といえば、必ずここの名が挙がる。藤七温泉 彩雲荘。
標高1,400m。青空も映えるし雲海も見所。夏はこの辺り、高山植物も咲き乱れる。
山の見える温泉は多けれど、一面の高山植物を見ながら入れる露天風呂はそうない。
東北屈指のドライブルート、アスピーテラインは秋田県と岩手県をまたがって伸びている。
秋田側からアクセスすると、初めは樹林で見通しが悪いが、ふけの湯、大深温泉を過ぎた辺りから、ぐんぐんと高度が上がり、見晴らしがよくなる。
ちょうど県境である八幡平山頂から、松川温泉へ向かう八幡平樹海ラインを2キロほど下ると、赤い屋根の建物がすぐ見えてくる。東北地方で最高所にある温泉施設なのだそうだ。
この日は7月後半の日曜日で、山の中の一軒宿は大変混雑していた。天気も良く、行楽客がいっせいに押し寄せた感じだ。
その人口密度は快適を感じるキャパシティーを遥かに超えてしまっていたが、それは良い場所、良い湯に人が集うという証であり、仕方の無いことなのだろう。ちなみに紅葉のシーズンはこの程度では済まないそうだ。
入り口を入ると、いかにも山の宿らしい素朴な帳場がある。ここも人でごった返していた。ザックを背負った山歩きらしい人が多い。
脱衣所も大混雑。脱衣籠はほとんど余っていない。二歳の娘が寝起きで機嫌が悪かったこともあり、服を脱がすにも一苦労。
四角い脱衣所の面の一つが露天風呂に、また別の面が内湯に通じている。内湯も露天風呂もほぼ満員だ。
内湯も木で出来ていていい雰囲気だったが、体を洗ったら早速眺めが良いという女性専用露天風呂に行ってみよう。
眺めはまあまあ。写真ではよく岩手山がシルエットになって写っているが、実際は道路の標識の方が目に付いてしまった。
基本的には開放感もあって良い。森林限界を越えているので見晴らしが良いのだ。
湯の色は澱んだような感じの白濁で、直前に入浴したふけの湯とよく似ている。湯の花はふけの湯より少し大きい。ゆで卵臭でちょっと金属っぽい味。
湯の温度は熱すぎず、また浴槽もそんなに深くないので子供づれにも嬉しい。木組みの浴槽は温かみがあって良い。
もっと空いていたら、きっと違う印象だったのだろう。いつか平日に再訪してみたい。
アスピーテラインは冬季閉鎖。アスピーテライン沿いの温泉宿も、冬は眠りについている。