子連れ家族のための温泉ポイント
- 温度★★★☆☆ 泉質★★★★☆ 温度は少し熱め、滑りやすいので注意
- 設備★★★★☆ 雰囲気★★★★☆ ベビーベッド代わりになる畳台あり
子連れ家族のための温泉ポイント
蛇口1つで印象が180度変わった温泉。ホントにあの蛇口に気づいて良かった。
本当は違う宿に泊まるつもりだったが、コロナ蔓延防止の観点からキャンセルせざるを得ず、違うところを探して最終的にこちらの横川温泉 中野屋旅館を予約した。
横川温泉は茨城県には珍しく小規模ながら温泉街を形成している温泉地。源泉は中野屋の他、巴屋旅館、山田屋と共通の鉱泉のようで源泉温度は13.2度と低いがpHは10.04でかなりのアルカリを指している。
お宿の規模はそこそこ大きく、駐車場には立派な送迎バスが泊まっていた。建物は中央に中庭のあるロの字型。お部屋は旅館の客室なんだけど、どことなく民宿っぽさがある雰囲気。狭くはないけどどうしてそう思うのだろう。
温泉旅館としては珍しく、ここは岩盤浴もある。それも温泉の蒸気を利用した岩盤浴らしい。そんなに岩盤浴が好きなわけではないのだが、せっかく泊まる宿に付いているなら体験してみようと追加料金600円を払ってお風呂の前に岩盤浴から入ってみた。
岩盤浴ルームも男女別で、中はマットを敷いてもかなり熱い。長く横になっていると背中が低温火傷しそうなくらいに熱い。しかも何故か畳んだシーツを乗せたワゴンが置いてある。蒸気で湿るんじゃないかと心配になる。
大浴場は窓は広いが内湯のみ。無色透明で成分は薄いが非常ににゅるにゅるするアルカリ泉。沸かして温度はきもち熱め。においは分析表には弱い硫化水素臭とあったが弱い塩素消毒臭しかしない。まあこんなものか。
ところがこの時、浴槽の脇にある蛇口に気づいた。浴槽に入れるためじゃなくて、少し離れて、でも洗い場のカランとも違う感じ。
そしてその蛇口にはなんと「源泉 飲めます」という札が下がっているではないか。
早速蛇口をひねると冷たい水が出てきた。すくってみると顕著なゆで卵のにおい、そして飲んでみればゆで卵の味。衝撃的!
それで、浴室には他に誰もいなかったので私は蛇口をひねって源泉を洗面器に受けてはそれでばしゃばしゃと顔を洗いながら湯舟に浸かり続けた。ちょうどギリギリ手が届く位置なので、熱いお風呂に入りながら冷たい源泉で顔を洗い続ける。これ、極楽です!嬉しい!
だけどこのことを夫に教えたのに、彼は男湯の蛇口には何も札が下がっていなくて、見た目、清掃用の蛇口に見えたからとひねってみなかったんだって。なんてもったいない。この温泉の真の価値はあの蛇口にこそあるのに。