子連れ家族のための温泉ポイント
- 温度★★★★☆ 泉質★★★★☆ 温度は適温、塩泉なので長湯に注意
- 設備★★★★★ 雰囲気★★★★★ ベビーベッド、ベビーチェアあり
子連れ家族のための温泉ポイント
明治・大正時代の思想家 岡倉天心が設計・思索にふけったとされる五浦の六角堂。ここからほど近い岩壁に建つのが五浦観光ホテル 別館 大勘荘。
なお五浦観光ホテルには本館と別館とあって、海の見える露天風呂が有名なのもこちらの別館 大観荘の方だ。
本当はどちらかに泊まれば両方のお風呂に無料で入れるようなのだが、あいにくと私が別館 大観荘に泊まった日はボイラーをメンテナンスする日だとかで、本館のお風呂に入れなかった。めちゃめちゃ残念。本館別館は徒歩5分の距離にあり、泉質は同じだが源泉は異なるもよう。
五浦観光ホテルは温泉の少ない茨城県にあって、高張性の高温泉が湧いているうえに海一望の露天風呂があるということで、温泉的に非常に恵まれていると思われる。
まずびっくりしたのは部屋に入った時、真正面が海だったこと。ベランダの下は岩礁。波が岩に砕け散る。いい場所に建物があるなぁ。
しかしお風呂から見えるのはこの位置の海ではない。大浴場があるのは別棟で、玄関横の通路を通っていく。途中で短いトンネル部分を潜るので、お風呂の棟からは六角堂の方角は見えない。宿泊棟の隣の入り江にお風呂があると思えばいい。
脱衣所から浴室へ向かうと、内湯の広い窓越しに露天風呂と海。露天は大小の浴槽2つで両方とも屋根付き。小さい方の屋根は六角堂を模した形だ。そしてここが大事、お風呂に入ったまま海がよく見える。
お湯は透明感はあるが鈍い黄緑色をしていて、入ると最初に華やかな灯油のようなにおいが強く感じられる。焦げ臭も少し。肌触りは軽いキシつきがあり、ところによっては茶色い湯の花が舞いあがる。味は美味しいと思えるしょっぱさに、苦みの効いた後味。
お風呂の岩陰に鮟鱇の置物があるのが茨城らしい。私は見つけられなかったけど、夫が言うにはガマの置物もあったとか。どこからともなく桜の花びらが飛んできて湯面に彩りを添えていくのが風流。
そして海。波が砕け散る太平洋の荒波。塀や竹垣ではなく透明プラスチックを使っているので景色がよく見えるのは嬉しい。湯上りは少しぺとつき乾くとツルカサする。
夜に入りに行ったときは暗くて海はよく見えなかったが、ちらちらと水平線に灯りがともり、ドーンドーンという潮騒が迫力だった。
翌日は男女のお風呂の入れ替えがあったが、もう一つのお風呂は海の見え方がいまいち。あとプラスチックの板のクリア度も足りなかった。