子連れ家族のための温泉ポイント
- 温度★★★★★ 泉質★★★★☆ お湯の特徴は特になし
- 設備★★★★★ 雰囲気★★★☆☆ 赤ちゃん向けの設備はとても整っている、脱衣所のベビーベッド、浴室のベビーバス、ベビーソープ完備
子連れ家族のための温泉ポイント
万葉倶楽部グループの万葉の湯は全国いろいろなところに進出しているが、特に都市部の万葉の湯はローリー温泉、すなわち湯量豊富な温泉地から源泉をタンクローリーで設備の整ったビルに運び、豪華系日帰り温泉として入浴客に提供している。金額が高いことと、都市部で温泉に入ることに取り立てて付加価値を見いだせなかったことと、ローリー温泉が好きではなかったことから、今まで首都圏の万葉の湯にも行ったことが無かった。
だからまさか神戸旅行で万葉の湯に行くとは思っていなかった。ハーバーランドにあることは知っていたが、旅程には組み込んでいなかった。
それが急遽立ち寄ることになったのは、一緒に旅行していた次女が体調を崩したため。8月の快晴の神戸は予想以上の暑さでグロッキー。神戸南京町で食べ歩きのつもりが歩くのも辛そうだったので、休めるところを探した。この夜はホテル ケーニヒスクローネ神戸に予約を入れていたが、レイトチェックインプランなので夜まで時間を過ごせる場所がいい。それで浮上したのがこの神戸ハーバーランド温泉万葉の湯。南京町からも電車ですぐで、お風呂だけじゃなくて休憩設備が整っている。マンガを読んだり横になったりもできるし、食事も取れて夜までいても大丈夫。まさに今私たちが探しているそのものじゃないか。
万葉の湯が入っているプロメナ神戸はハーバーランド駅の地下からほぼ直結。見上げるほどに背が高い。これは眺めも期待できるかな。受付は9階。ここで料金を支払って浴衣、または作務衣を受け取り、11階のロッカーで着替えた後、館内で過ごすことになる。
移動できるのはプロメナ神戸の7階から18階で、18階の上に屋上として展望足湯庭園がある。13階から16階は宿泊のための客室なので日帰り客は使えない。なお、浴衣は可愛いし種類もいろいろあるけれど、展望足湯に行くなら作務衣がお薦め。まあデートなら不自由な浴衣の方が楽しいかもしれないか。
とにかく休みたい次女は読書処なる休憩室で休ませて、一人で大浴場に向かった。大浴場は11階。脱衣所には自由に使えるタオルが置いてあり、ベビーベッドも完備。子連れ家族に嬉しいね。
浴室はあまり風情は無かった。天井はサンルーム風で明るく、一部がビルの吹き抜けになっていて、内湯だけど開放感はある。ただし展望はまるでない。この辺は考え方なんだろうけど、せっかく高層ビルに温泉を持ってきても、まさか混浴にするわけにはいかないし、カップルで来ても景色は楽しめない。それなら割り切ってお風呂はお風呂、他に眺めを利用して男女一緒に使える設備を用意すればいい。そういうコンセプトは非常にいい。でもってここは足湯で都市の絶景を楽しめるようにしたってわけだ。
お湯は無色透明。きしきしした後、すべすべして、さらにべとべとする感触。消毒臭は強めだが、ローリー温泉では致し方ない。驚いたのは浴室内にベビーバスが置いてあって、さらに普通のボディーソープなどの他にベビーソープまであったこと。意外にもここは赤ちゃん連れにも優しい温泉だった。
温泉浴槽の他、サウナは塩、ナノミスト、高温の三種類。寝湯は深すぎてほとんど座湯と化している。なんでなんだ?ちなみに寝湯は圧注浴にもなっている。ますます座湯っぽい。一番人気のお風呂は人工炭酸泉。取り立ててドックンドックンと心臓に負担は来ないが、泡付きはそこそこある。
体や髪を洗ってゆっくりお湯に浸かって歩き疲れた足を伸ばす。小学生ぐらいの姉妹が一緒にお風呂に入っていて、妹が何でもお姉ちゃんの真似をしたがるのが微笑ましい。
ひと段落ついたところで上がり、展望足湯に移動してみた。作務衣を着てエレベーターで18階まで上がり、そこから屋上まで階段。
屋上とはいっても屋内。窓越しにハーバーランド。これはいいなぁ。ここは最高。足湯の後ろにはリゾート風のイスとテーブルと自販機がある。飲み物を飲みながら夕暮れを待つのもいいか。
神戸といえば夜景。夜景タイムには混雑するかと思ったのだが、平日だったせいかほとんど人はいなかった。読書処でマンガを読みふけっていた次女も連れてきて、しばし夜景観賞。ホント、神戸ハーバーランド温泉万葉の湯は、この展望足湯が最高だと思う。
そして旅行中の休憩場所として使うにも便利だとわかった。来てよかったよ。