子連れ家族のための温泉ポイント
- 温度★★★★☆ 泉質★★★★☆
- 設備★★★★☆ 雰囲気★★★☆☆ 家族湯あり
子連れ家族のための温泉ポイント
私の城崎温泉のイメージはというと、志賀直哉の『城崎にて』。そして浴衣の似合う風情ある温泉街、カニ、残念な温泉。
残念というのは外湯があれだけありながら、全部循環、全部塩素消毒臭い、全部共同源泉、そう聞いていたから。
例え有名温泉地でも、湯量が少なかったり昭和な大型旅館がやたらと立ち並んでいるところなら循環、カルキ臭はよくあることだが、外湯がいっぱいあるのに外湯までがそうだというのは、東日本の感覚からするとちょっとあり得ない。もったいなすぎる。
ずっとそんなイメージを持っていたのが災いして、東京から半端に遠いにしてもずっと訪れていなかった。
なお、独自源泉の無しの共同源泉を使っているのには事情があって、裁判まで起こして温泉地全体で公平になるように取り決めたという歴史がある。この時に複数の老舗旅館は所有していた自家源泉に蓋をして、使えなくせざるを得なかった。温泉の個性という点ではこれまたもったいなくて涙が出るが、温泉地全体の戦略としては有りなんだろう。
そんなわけで、城崎温泉では、全ての外湯も旅館も同じ源泉を使っている。が、しかし、実は各外湯(及び各旅館)のお湯が同じということではない。湯遣いによる違いというのはもちろんあるが、それ以外にも理由がある。
城崎温泉の源泉は4本のミックスだが、1ヵ所にまとめて配湯しているわけではない。それぞれが繋がっているというだけで、立地によって混ざり具合は異なる。
この1の湯は使われている源泉の1つの近くに建っている。1の湯が建つのは大谿川を渡る橋の三叉路のところ。道向かいに飲泉所もある。カルキ臭くない城崎温泉に触れたければこの飲泉所がいいと思う。
1の湯は黄色い外壁。桃山様式を模した立派な建物で、御所の湯に次いで目立つと思う。
浴槽は曲線を効果的に使った大きなもので、他に洞窟風呂と家族風呂がある。開運招福のお湯ということで、ご利益も高いようだ。まずは入っておくべき外湯かも。
城崎温泉【外湯】一の湯の次は城崎温泉【外湯】御所の湯へ