子連れ家族のための温泉ポイント
- 温度★★★★★ 泉質★★★★☆ 塩泉なので長湯に注意、お湯はぬるめ
- 設備★★★★☆ 雰囲気★★★☆☆ 脱衣所にベビーベッド代わりに使えるベンチあり
子連れ家族のための温泉ポイント
正式名称は「上ノ国町国民温泉保養センター」、単に「国民温泉保養センター」と呼ばれることもある。通称が「湯ノ岱(ゆのたい)温泉」。ちなみに源泉名も「湯ノ岱温泉」。
なお、外観の入口の上は、元は正式名称の看板が貼ってあったものと思われるが、剥がしたのか、剥がされたのか、現在は何も表示が無く、何かこう、うら寂しい雰囲気を醸し出している。
バス停もあるがバスの本数は少ない。でも人気の温泉センターらしく、浴室はけっこう賑わっていた。
源泉は2本。1号井が塩化物泉で、2号井が塩化物・炭酸水素塩泉。とはいえ、両方とも含二酸化炭素泉だし、1号井にも泉質名に現れないレベルで炭酸水素イオンが多めだから、全然タイプの違う温泉というわけではない。
そして、そう、二酸化炭素泉なんだね、ここ。へー。
浴室の構成は、入って手前に2号井の浴槽が2つ、奥に1号井の浴槽が1つ。2号井の2つは、一番手前が38度の源泉。二つ目がその源泉に加水加温した41度の浴槽。
奥の1号井は浴槽は一つだが気泡浴になっていて、向かいに別途源泉打たせ湯がある。
洗い場はシャワー、カランはあるがシャンプー類などアメニティの設置はない。
浴槽は全て岩だと思われる。思われるというのは析出物であまり原型をとどめていないから。岩と岩の間は全て漆を塗ったようにつややかに析出物が埋めている。まるで盛り上がって固まったマグマのよう。浴槽の内側は、お湯の表面辺りにテーブルサンゴのような析出物が育ちつつある。
床はもちろんミニパムッカレ。凹凸の凹みには、冷たい源泉水が溜まっている。
2号井の湯口は狭まっている箇所にあり、お湯の中からの注入になる。そこから出てくるのは大量のアワ。肌触りは滑らず、ほんのりゆで卵臭と金属臭。男湯はここがアワアワだったらしいが、女湯ではそこまでではない。シュワシュワとお湯とアワが出ているところに、手をかざしてやっとアワが付くというところ。
色はうす濁りの黄色+渋めの緑。
一方、奥の1号井は体温より低く感じて、入るとヒンヤリする。ボコボコと気泡浴になっているのでアワは分かりにくいが、色は酸化して渋めの緑色にしっかり濁っている。
浴槽内は体温より低いが、湯口近くは少し温かい源泉に触れられる。塩味でじゅわじゅわした炭酸を感じるが、甘みも強い。打たせ湯のお湯もやはり甘塩じゅわじゅわ。この打たせ湯の見た目もなかなかヤバいんだよね。なんというか、析出物で映画のエイリアンみがあるというか…。
1号井の浴槽の縁は赤茶色で、こんもりコーティングされているさまが、まるでチョコレートファウンテン。でもなんで人工のジャグジー状にしちゃうかな。勿体ない。
湯上がりは少しカサつき、しばらく経ってから体の中からぼわーんと温まった感じがする。
というわけで、お湯だけを目的に行く価値のある温泉だと思う。