子連れ家族のための温泉ポイント
- 温度★★★★☆ 泉質★★★☆☆ 塩泉なので長湯に注意、濁り湯で深さが分かりにくい
- 設備★★★★★ 雰囲気★★★☆☆ ベビーベッドあり
子連れ家族のための温泉ポイント
2012年に子供たちと三人で函館旅行に来た時から気になっていた。だってほら、市電の終点じゃん。函館市の市電は湯の川から十字街までは一本だけど、そこから線路が二手に分かれて、片方は函館どつく前まで、もう片方は谷地頭(やちがしら)まで行く。
谷地頭行きの市電を見るたびに、面白い名前だな、あそこに温泉があるんだ、へーと思っていた。
2022年には谷地頭温泉の駐車場前まで行った。でも入っていない。なぜならばその直前に転んでひざのお皿にひびを入れてしまったからだ。
ひびが入っているというのがはっきりしたのは、帰宅してレントゲンを撮ってからだが、とにかくこの時は激痛に耐えていた。そして入りたいと思って駐車場まで車で来たけれど、やっぱり入れなかった。
その半年後にようやく入る機会を得た。これはその時の記録。
広い駐車場は平日昼間でも車でいっぱい。そんなに観光客が来るような場所ではないから、やはり地元の人が圧倒的なよう。
外観はどこか病院や役所っぽい。そしてけっこう大きな日帰り温泉だと思うけど、館内は銭湯っぽかった。入浴料も函館湯の川温泉の温泉銭湯より安いんだものなぁ。そりゃみんな来るわ。
1階には受付、食堂、休憩室などがあり、浴室ともう一つの休憩室は2階。脱衣所は広く、浴室との間がガラス張りなことやシャンプー類のアメニティが設置されていないのも銭湯っぽい(受付で販売している)。
浴室もとても広い。内湯は3つの浴槽からなり、うち2つはほぼ円形、残る一つはその2つをつなぐような形をしている。シャワーは角度だけ変えられる固定式。浴室内は年季が入っているが、窓や浴槽の形は意外とモダンだったりする。
内湯の3つの浴槽は、それぞれ温度が変えてあり、高温浴槽は43.5度、中温浴槽は41度、低温浴槽は40度といずれも入りやすい。ちなみに源泉温度は65.6度で毎分355リットルの自噴。
ただしお湯自体はかなり凶暴。赤みの少ない茶色の濁り湯で、底が全く見えないほど濃い。まるで泥を溶かしたよう。手ですくっても色が付くほどに濁りが濃いのだ。
肌触りはある程度滑り、わずかに指の間ににゅるっとくる感触がある。においは思ったほど強くない。臭素っぽいものが少し。高張性なので塩分が濃厚でずしっとくる。
露天風呂に出る途中にサウナと水風呂があった。持って入る用のサウナマットがやたらとでかい。
露天風呂は驚きの星型。こ、これは、もしかして五稜郭なのか?温度は42.5度。濁りが強くて見えないが、なんとなく感触的にアワが付いていそうなので肌を撫でると、確かにアワが登ってきた。こんだけ濃くて、さらに炭酸成分まで残っているとは盛りすぎの温泉だ。
いやもう、猛烈に体力を搾り取られるしのぼせる。サウナも入っていないのに、ととのい椅子に座って休んじゃうよもう。凄い温泉だね。