まえばし駅前天然温泉ゆ～ゆ

子連れ家族のための温泉ポイント

温度★★★★★　泉質★★★★★　温度は適温、塩泉なので長湯に注意
設備★★★★☆　雰囲気★★★☆☆　脱衣所にベビーベッドあり、座敷の食事施設など有り

まえばし駅前天然温泉ゆ～ゆ体験レポート

　群馬県の県庁所在地、詩人　萩原朔太郎所縁の地でもある前橋の、まさに駅前に本格掛け流し温泉があると聞く。本当かしら。

　JR前橋駅から徒歩5分。建物は温泉という言葉からは想像できない新しい都会的なビル。ゆ～ゆと染め抜かれた旗暖簾がなびいていなかったら、入浴施設だと判らないかもしれない。
　駅前だけどちゃんと駐車場も完備。車でのアクセスも容易だ。

　入り口のオレンジの生地に描かれたリラックスする女性のイラストが印象的だ。内部のイメージも、まさにこのイラスト通り。
　明るく清潔で都会的な感じ。
　経営者の方が女性だというだけあって(当時)、群馬の他の温泉施設と比較して、施設の洒脱さは群を抜いている。
　温泉というより、リラクゼーション・スペースとかいう表現の方がよく似合う。

　脱衣所はドライヤーの数などは少なめだが、ロッカーを通路で区切っていない分圧迫感が無く、中央にちゃんとベビーベッドも備え付けてある。最近の小奇麗な施設はオムツ替え台しか置いていないところも多いので、この点も赤ちゃん連れにはありがたい。

　洗い場でびっくりしたのは、シャンプーがリンスインシャンプーでなかったこと。つまりボディーソープ、シャンプー、リンスとボトルが三つある。これはそれなり高級感のあるホテル・旅館でもないと考えられないことだ。はっきり言って、リーズナブルな立ち寄り専門施設で置いてあるところは初めて見た。こういう細かいところにも、女性の意見が反映されているのではないだろうか。

　場所柄もしかして循環浴槽かなと思いそうだが、それはとんでもない誤解だ。
　こだわりを持って本格的に掛け流している。湧出量は1分間に455リットル。泉温は57.5度だ。
　単に湯を掛け流しているだけでなく、きちんと一日一回は湯を抜いて専門業者が清掃しているので、レジオネラ菌はまったく発生していないと張り紙もある。今、循環装置を使った施設の清掃不足による問題が次々と明らかになっており、温泉施設の管理が問われるとともに、管理者の知識やモラルも問われているが、一利用者してはどこもここのように徹底してほしいものだと思う。

　肝心のお湯は、施設直下の地下1,500mから動力揚湯しているナトリウム-塩化物温泉で、黄色がかった淡い緑濁。濁り具合は湯に沈めた手足がうっすらと見える程度。肌触りは特に特徴的ではないが、びっくりするほどいい匂いがする。年末に入ったリバートピア吉岡に似た匂いだ。華やかな柑橘系のオイルに似ている。最近ではこの匂いが温泉の匂いの中では一番気に入りつつある。ホント、いい匂いだなぁ。

　それによく温まるので、ここに入ったら風邪気味で喉が痛かったのがぴたりと収まった。

　浴槽は内湯は変形長方形。露天風呂は長方形。街中なので眺めは何も無いが、露天風呂も間接照明や観葉植物などを置き、かなり都会的な雰囲気になっている。
　ただ、ここまで湯は本物に拘っているので、置いた観葉植物もイミテーションではなく本物ならもっと洗練されているのになぁとちょっと思った。

　休憩室はテーブル席だけかと思ったら、奥に座敷席もある。会社帰りの女性でも、子連れの家族でも、好みに合わせて席を選べそうだ。天井が高く採光が良いのが瀟洒に感じる秘訣なのだろう。
　広い窓から見える景色はまさにオフィス街といった感じで、益々こんなところに温泉がと不思議に思う。

　お隣　高崎市にある高崎　天神の湯も街中の本格温泉施設だが、こことは対照的で面白い。
　天神の湯は高速道路のICから近く、24時間営業、広い岩の露天風呂という印象だ。一言で言って、男性的。対するゆ～ゆは主要駅の駅前、お洒落で気遣いが細かく、浴室も都会的だ。一言で言って、女性的。
　どちらも良い温泉だし、湯に拘った良い施設なので、この近所に住んでいる人が羨ましい。

　ゆ～ゆは最近都心部などでよく見かける10分1,000円カットサロンなども併設されている。お風呂と合わせてさっぱりしようというときにお役立ち。

　パパは前橋に出張のときに、また寄ろうなどと言っていたが、ここは本当に、自宅の最寄り駅前に、一番ほしいと思う温泉NO.1だ。かなりのお気に入り。

(まえばし駅前温泉ゆ～ゆは、群馬の温泉ページ管理人であるtakayamaさんに案内していただきました)