老神温泉 穴原湯 東秀館

紅葉の名所 混浴露天風呂のある老舗旅館

  • 所在地 〒375-0305群馬県利根郡利根村穴原1151 TEL 0278-56-3024 FAX 0278-56-3026
  • 公式サイトURL http://www.toshu-kan.com/
  • 泉質 アルカリ性単純温泉 源泉名 老神1号泉
  • 日帰り入浴可能時間 15時~19時
  • 料金 大人1,000円、小人500円
  • 設備等 男性用露天風呂(混浴可能)、男性用内湯、女性用露天風呂、女性用内湯、庭園
[2003年10月のデータ ただし日帰り入浴受付時間は2015年10月のデータ]

子連れ家族のための温泉ポイント温泉ランキング

  • 温度★★★★☆ 泉質★★★★☆  湯温は適温、泉質は特に刺激なし
  • 設備★★☆☆☆ 雰囲気★★★★☆ 女性用の脱衣所は見なかったが、男性(混浴)用脱衣所は赤ちゃん連れには使いにくそう

老神温泉 東秀館 体験レポート

老神温泉東秀館 露天風呂

 老神の神とは、上毛三山のひとつ、赤城山の神である。老神温泉の名は、この神が日光の二荒山の神と争い、追われ、追い返したので追い神となったという説と、老いた神により発見されたからだという説とある。
 この老神温泉が赤城の神を癒した湯なら、もしかして二荒山の神は日光湯元温泉辺りで療養したのではないかなどと、ちょっと想像してみたくなる。

 さて日光方面から沼田に伸びる国道120号線を看板にしたがって曲がると、渓谷沿いの狭い温泉街に入る。
 この120号線、赤城の神が追われて逃げた道だろうか。

 老神温泉は東洋のナイアガラ吹割の滝のある片品川の渓谷両岸に旅館が立ち並ぶ。東秀館は川を渡った一番奥にあり、岸のこちら側の温泉は、昔は穴原温泉と呼ばれたらしく、今も東秀館は「穴原湯」を名乗る。

老神温泉東秀館 混浴露天風呂

 老神温泉ではお湯のことばかり考えていたが、ここは紅葉スポットとしてもいい場所だった。10月の最終日、片品川にかかる内楽橋の両岸は、期せずして紅葉真っ盛り。
 吃驚した。まさに絶景なり。
 右の山から左の山から錦秋の波が狭まった川に押し寄せ、豪華絢爛。
 今日の景色の中でここが一番印象に残った。

 東秀館のお風呂は内湯、露天風呂それぞれ男女別にあるようだが、男湯は混浴にしても良いという。
 六歳の長女が家族全員でなら入るというので男湯に向かうことにした。幸いお風呂に先客がいないようだったので。
 対応してくれた女将さんは、うちのお湯は殺菌力が強いから、決して最後に洗い流したりしちゃ駄目だと仰った。お湯に自信有り、だ。

 露天風呂は男湯内湯からも、直接廊下からも行かれるようになっている。
 露天風呂の一角に脱衣棚もあるが丸見えなので、とりあえず男性用らしい脱衣所で脱いでから行くことにした。
 この脱衣所の棚、変わっている。脱いだ服を置くのは壁に開けられた丸い穴で、この古びた旅館の中で妙に宇宙的だ。

 内湯は薄暗い中に、三つの岩風呂がある。何だかちょっと鳴子辺りにありそうな作りだ。
 露天風呂はぱっと見、狭い。対岸の紅葉が、手に取るようにとはいかないが、鮮やかに見える。

老神温泉東秀館 内湯

 お湯はほとんど透明なのだが霞がかったようにごく僅かに白濁している。少し熱いかなと思うが入ってしまうとあまり熱さは感じない。肌触りは柔らかく、とりたててきしきしとかにゅるにゅるとかいうものはない。今朝入浴した宝川温泉と同様、僅かに肌に泡がつく。
 ここは飲泉もできる。まったりした感じのゆで卵系の味で、かなりつんとした硫黄の臭いがする。

 その湯口のところに並んでいるのは石のカエルたちだ。何故にカエル…?と思ったが、そうそう赤城の神は蛇神なのだ。ということは、この可哀想なカエルたちは生贄か?

 このお湯の温まり度はずば抜けている。ちょっと入ってはのぼせて、またちょっと入ってはのぼせて…長く入っていられないのだ。紅葉でも見ながら出たり入ったりを繰り返す。

 内湯の屋根の手前には、色づいた柿がたわわに実っていた。やっぱり秋の露天風呂はいいねぇ。

女性の混浴風呂攻略ポイント

  • 仙涯乃湯(露天風呂)
     露天風呂の脱衣棚は、あまりにも四方から丸見えなので、男性用脱衣所(内湯の隣に有り)で脱いでから、タオルを巻いて内湯、または露天風呂へ移動するしかない。脱衣所に他のお客さんがいるときはなかなか厳しい。
     お湯はごくわずかに白濁しているといっても、ほとんど透明なので、ここでの混浴は、慣れた人か勇気のある人以外は、空いていて貸切状態でないと辛いかもしれない。