子連れ家族のための温泉ポイント
- 温度★★★★☆ 泉質★★★★☆ 湯温は適温、泉質は塩分が濃いので長湯に注意
- 設備★★★☆☆ 雰囲気★★★☆☆ 脱衣所にベビーベッドは無い、休憩室有り、バーデゾーンの一角に子供プール有り
子連れ家族のための温泉ポイント
日本の真ん中がどこか知っているだろうか。
いろいろな捉え方があると思うが、東経 139°00′北緯36°29′の群馬県渋川市は、日本列島のほぼ中央、日本のへその町として毎年7月には渋川へそ祭りを開催している。
スカイテルメは宇宙船のような特異な外観で有名だ。渋川市の公営温泉で、地上15メートルの展望が売り。
国道17号線を走りながら、曲がるのはこの辺かなと右手を見れば、おお、あったあった。目を引く建物だからすぐ判る。灰色の空にそびえるように建っている。
駐車場はぎっしりで、平日なのにこんなに混んでいるのかと吃驚したが、入り口を入ると傘立ての傘はそんなに無い。館内もまあまあ普通の混み具合。あの駐車場の車の数はどうにも計算が合わない。
待ち合わせのために休憩室の場所を確認して、早速子供たちを連れてバーデプールに行くことにした。ここは温泉は展望の良い上の階に、プールは地上階にある。
さて、利根川沿いの市町村、渋川市、吉岡町、赤城村はそれぞれ公営の温泉施設を持っていて、三つ子のような名前を付けている。
渋川市がスカイテルメ渋川、吉岡町がリバートピア吉岡、赤城村がユートピア赤城。
全部室内プール付きの子連れ向き温泉だが、その中でもユートピア赤城が子供の遊ぶプール設備としては一番いいんじゃないかと思われる。幼児用プールも広いし採光が良くて明るい。本格的スライダーも付いて中学生ぐらいでも楽しめる。
それと比較するとスカイテルメのプールにはバーデプールと「バーデ」の字がついている。これがくせものだ。子供が喜ぶようなプールだろうか。
水泳帽着用が義務づけられているが、帽子を持っていない人には無料で貸してくれるようだ。
ロッカー室を出てプールの様子をのぞきに行けば、係員がとんできてシャワーを浴びないとここから先は入れませんと言う。なかなか厳しい。
手前に広いプールがあり、年輩者ばかりぐるぐると歩いている。
奥が幼児用プールになっていて滑り台もあるが小さい。
張り紙がべたべたあって、ちょっとうるさい印象。
なんとなく子供たちが大きな声ではしゃいだりするのが憚られるようなプールだった。
お風呂は2階にある。2階というのは地上15メートルの高さの宇宙船本体部分だ。
意外にここは脱衣所にベビーベッドの備え付けが無かった。
思ったより脱衣所も浴室も広くない。リバートピアぐらい広いところを想像していたからこれもまた意外だった。
ここの温泉は臭いに特徴がある。
建物に入ったとたん石油っぽい臭いを感じたが、お風呂に入るともうぷんぷん。石油というよりもっと刺激のある・・・そう、シンナーの臭いに近い。
アブラ臭のする温泉はぬれたまま腕をこするとぬるぬる感があることが多いが、ここはそういうことはない。
黄色みのあるお湯で、塩分の濃さを感じる。
レジオネラ菌対策で、ジャグジーなどは全て停止させていると張り紙があった。なるほど内湯はいくつかの浴槽に分かれているが、全部ただのお風呂。最初はきっと違ったのだろう。そして浴槽には循環設備が備わっているが
今はストップさせて掛け流しにしている、そんな感じだった。
佇まいはどうにも癒されない雰囲気なのだが、お湯は確かに良い。
露天風呂は雨が降っていたのでみんな屋根の下にいた。
せっかく地上15メートルを売りにしているのに、どういうわけか浴室からの展望はまるでなかった。露天風呂も内湯の窓も全部ガラスの下半分に目隠ししてあって、何も見えないのだ。
リバートピアやユートピアでもそれは感じたが、なんてもったいない。
今は夜なので、もしお風呂から眼下に渋川市街の夜景が見えたらどんなにかいいのになと、溜息が出た。