子連れ家族のための温泉ポイント
- 温度★★★★★ 泉質★★★★★ 湯温は適温、泉質は刺激なし
- 設備★★★★☆ 雰囲気★★★★☆ 和室の大広間があり、食事も取れる
子連れ家族のための温泉ポイント
伝説のある温泉は多いが、ここの伝説はまた新しい。まだ10年と少ししか経っていないらしい。
宿のご主人は元狩人で、熊と戦い負傷した。自分の畑に湧いていた湧き水で体を洗い、その水を毎日沸かして風呂に入ったところ、普通の水より非常に温まり、治りの悪い熊の爪の傷もすっかり癒えてしまったそうだ。
そこで温泉を掘ることを決意し、掘り当てたのがささの湯だ。
できるだけ多くの人にこの湯の良さを知ってもらいたいと立ち寄り湯を始め(宿泊も可)、どこにでも生える力を持つ笹から「ささの湯」と名づけたと言う。
ファミリー向けスキー場「かたしな高原スキー場」の帰りに立ち寄らせてもらった。距離は11キロほど離れている。
外観は、民宿といったたたずまい。地元の方の利用が多いと聞いていたが、飛び石連休の合間の平日で駐車場はかなりうまっていた。
内湯は男湯が鉄平石風、女湯が緑がかった石でできている。壁はタイル張り。
洗い場は、シャワーの湯ももしかしたら源泉?という感じだ。
露天風呂は川沿い。外側の岩のところまで行って見下ろせば、片品川の支流、塗川が流れている。もうちょっと雪があれば、最高の雪見風呂だったろうと思われる。このところ暖かい日が続いたので、かなり融けてしまったのだろう、うっすらと木々に雪がかかっているだけだ。
源泉温度は40度台とまことに適温で、内湯は気持ち熱め、露天風呂はかなりぬるめだ。
おかげで露天風呂は完全貸切状態で、たまにやってきた人も、「ぬるすぎるわー」と言ってさっさと退散してしまった。
湯はごく軽いにゅるにゅる感があり、あとは無色透明無臭で強力な個性があるといった感じはしない。たまに細かい湯の花が見える。内湯には飲専用にプラスチックのコップがおいてある。味は癖のあるミネラルウォーターといったところ。
ぬるいせいかのぼせず、いつまでも入っていられる。ぬる湯好きの子供たちは大喜び。
露天風呂は石のカエルの置物がある温い湯の湯口と、木製の熱い湯の湯口とあって、熱いほうがにゅるにゅる感が強いような気がする。
特に何があるわけでもないのだが、自然いっぱいの景観と、癖になりそうな優しい湯で、ついついのんびりとしてしまった。
子供たちもあまり楽しそうに入っていたので、ふと時計を見ると、露天風呂だけで20分も費やしていた(子連れでは結構珍しい)。
湯上りは休憩室で一休み。
湯上りの肌はさっぱりさらさらになっていて、少し同じ群馬の亀沢温泉に
似た感じだ。
幡谷温泉ささの湯は、掛け流し。大人しめの湯なので、入ったときのインパクトは強くは無いかもしれないが、
後になって良い湯だったなとしみじみ思う、そんな温泉。