子連れ家族のための温泉ポイント
- 温度★★★★☆ 泉質★★★★☆ 湯温は適温
- 設備★★★☆☆ 雰囲気★★★★☆
子連れ家族のための温泉ポイント
上牧温泉は意外と穴場っぽいかも。有名でも無名でもないが、それほど注目されていない。でも密かにかなりツウ好みのお湯が湧いている。
大峰館は小ぢんまりとして、高級ではないが品の良さげな旅館。しかし日帰り入浴させてもらおうと玄関に入ると、フロントの電気が消えていて嫌な予感。留守かな?
ベルを3度鳴らしてみたが静まり返っている。声を張り上げて呼んでも誰も出てこない。帳場の前に立って電話を掛けてみても誰も出ない。もうあきらめかけていたら奥から足音が近づいてきた。
ご主人のようだった。歓迎されているとも拒否されているともつかない無口な印象の口調で受付をしてくれる。でも不親切というわけではない。
浴室は男女別で、内湯と露天風呂があった。自家源泉を非加熱非加水非循環で使っている。これはなかなか当たりかも。無色透明のお湯はお湯は木の浴槽の縁から静かに浴槽に注がれ、掛け流されていく。
温度を測ってみたら、内湯が42.8度、露天風呂が41.4度。源泉温度自体が42度と絶妙で、加熱も加水もせずに適温になるのは素晴らしい。
肌触りはカルシウム的な引っ掛かりはあるもののおおね滑らかで、甘い薬品のような芒硝臭がする。露天風呂ではさらに少しだけゆで卵臭までする。湯口にはいい析出物が成長しつつある。
味はほのかに塩味、もっとほのかに苦みあり。
包み込むような時間も忘れるお湯で、優しげなのに上がると思いのほかぐったりしていることに気づく。油断しちゃいけない系のやつだ。
露天風呂にはモミジと小さな紫陽花が植えられて、季節には花や紅葉が楽しめそう。今は新緑の季節だが、それはそれで日差しを浴びて鮮やか。
湯上がりに暖簾を出たところに冷やした源泉が置いてある。これがまた美味しいんだ。温度的には冷たいほどではないが、ほのかな塩味が五臓六腑に染みわたる。