子連れ家族のための温泉ポイント
- 温度★★★★★ 泉質★★★★☆ お湯は温めの浴槽有り、塩分が強いので長湯に注意
- 設備★★☆☆☆ 雰囲気★★★★★ 基本的に1歳未満の乳児の入浴はできない
子連れ家族のための温泉ポイント
伊香保の語源には諸説有り、アイヌ語のイカホップ(たぎる湯・温かい湯)であるとか、榛名山の山容から厳つ峰(いかつほ)であるとか、上州名物の雷から雷つ火(いかつほ)であるとか様々に言われているようだ。
既に二千年近く昔より湯が湧いており、万葉集の多くの歌にも上野国の枕詞として使われてきた。
昔の関所跡、すなわち今の国道33号線から少し入った辺りから、およそ300mほど情緒ある石段を登っていくと、鳥居があらわれる。
これは伊香保神社。
伊香保には濁り湯の黄金の湯と、無色透明のしろがねの湯とあるが、歴史ある黄金の湯はこの伊香保神社に引き湯され、そこから石段の石の下に引かれた堰を伝って各旅館に配湯されている。
パイプの分かれ道はこ満口と呼ばれ全部で16ヶ所あるが、こ満口観覧所ではお湯の流れていく様子を見ることができるようになっている。
さて、黄金の湯(本線)はいくつかの源泉の総称であるが、それらが主に湧いているのは伊香保神社からさらに450m坂を上った先だ。車で行けばすぐだが、歩くとなかなかに辛いかもしれない。
源泉から一番近いのがこの伊香保温泉露天風呂であり、それだけに、ここは伊香保で最も鮮度の良いお風呂であるとも言われている。
暖簾を潜って施設の中に入ると、露天風呂だけというシンプルな作りに好感が持てる。
緑色がかった薄茶色の濁り湯はいかにもこれが本物の伊香保温泉なのだという感じだ。
色からも想像できるような鉄っぽい臭いが漂っている。
適温の浴槽とぬるめの浴槽と二つに分かれていて、子どもはぬるめの方を気に入ってなかなか出ようとしなかった。
昔は混浴で仕切が無かった分、もっと広く見えたそうだが、今のサイズでも十分開放感がある。
伊香保温泉といえば平成16年に一部の旅館が水道水を沸かしたものを温泉と偽る不当表示問題で揺れた。
またこの伊香保露天風呂をつぶして最新鋭の日帰り温泉を作る計画なども持ち上がったことがある。
私は伊香保が伊香保にしか無いもの、伊香保だからこそ持っているものを強みだと自覚すれば、いつまでもこの露天風呂で極上のお湯に入ることができるのではないかと信じている。