子連れ家族のためのポイント
- 温度★★★★☆ 泉質★★★☆☆ 内湯は適温、露天風呂はちょっと熱め
- 設備★★★☆☆ 雰囲気★★★★☆ 昔の民家のような囲炉裏端で休憩できる
子連れ家族のためのポイント
※2003年のレポートの後ろに2022年再訪時の画像をいくつか追加する。
平湯、新平湯、栃尾、新穂高と並んで奥飛騨温泉郷と呼ばれる福地温泉だが、一部の旅館は有名ながら温泉地としてはちょっと地味な印象は否めない。
実は平安時代に村上天皇が療養された歴史を持ち、「天皇泉」とも呼ばれる由緒正しい温泉である。福地温泉の名前も昔は福来地と呼ばれたそうだ。
温泉街に入ると、どの宿もおそろいの看板を立てていたりして非常に結束力の堅い温泉地であることが判る。
なんでもこの昔ばなしの里の温泉というのは、福地温泉の旅館が共同で運営しているのだそうだ。というのも、お昼時になると、福地温泉の旅館は全ていったん湯を落として浴室の清掃をする。もし温泉に連泊をしているお客さんがいると、その間は温泉に入れないことになるから、そう言うことの無いために、この施設を作ったのだそうだ。
今、やれ循環装置をつけているからと何日もお湯を張り替えず清掃もきちんと行っていないような施設から次々レジオネラ菌が出て騒ぎを起こしたりしているけれど、温泉街のみんなで協力していっせいに清掃する時間を決めて、しかもその代替として入浴施設を作るなんてちょっといい話じゃない? なんだか次は福地温泉に泊まりたくなってきたな(単純ですか?)
実際、昔ばなしの里の休憩所でもある田項家の建物の入り口にはトイレや休憩にも無料で使えると書いてある。温泉街全体でお客さまを気持ちよく迎えたいという心意気が見えるようだ。
三歳の次女などここが気に入って、「ここに住みたい」とダダを捏ねて施設の方を笑わせていた。
ここは温泉のほか、機織やわら細工を体験できる施設がある。館内にもわらじや藁で作られた動物などいろいろ展示してあった。
お風呂は男女それぞれ内湯と露天風呂があり、男湯は村内の景色を、女湯は山々を見られることになっている。
確かに女湯からの景色はなかなか良かった。雲の切れてきた山の緑が綺麗だ。男湯からは村内の景色が見える。夫に言わせると、村内の景色というのはつまりこの里の施設の建物が見えるというだけらしい(笑)。
内湯は温め、露天は熱め。どちらも深くなく、底も平なので子供にも入りやすい。長いすのようなものが置いてあるので赤ちゃんでも脱がせやすいだろう。
内湯の建物は何だか温室みたいな妙なつくり。お湯はすっきりさっぱりとして、はっきりしたゆで卵臭がある。糸状のかなり大きな湯の花もある。味も薄めのゆで卵湯の味。湯の色は僅かに濁りがあるけどほぼ透明。
ここのお湯は私より夫がとても気に入った。今朝入った白骨温泉泡の湯旅館の印象が彼にとって悪かったせいもあり、とにかく絶賛。彼は今まさにこういう温泉に入りたかったのだそうだ。
また福地温泉の温泉街には石動(いするぎ)神社があり、温泉の守り神となっている。この石動神社から石動の湯の名が取られている。
ここから2022年再訪時の画像。