新平湯温泉 古宝館

テレビチャンピオン大工王選手権で作った露天風呂が有名でしたが破産、廃業へ

  • 所在地 〒506-1432岐阜県高山市奥飛騨温泉郷新平湯温泉 
  • 泉質 含重曹食塩泉(緩和性低張高温泉) 源泉名 一重ヶ根温泉植野1号泉
  • 日帰り入浴受付時間 15:00~20:00
  • 入浴料 大人500円、小学生以下無料
  • 設備等 混浴露天風呂、貸切露天風呂二つ、男女別内湯と男女別露天風呂一つずつ、貸切家族風呂二つ
[2004年8月のデータ ただし残念ながら2013年1月に倒産]

子連れ家族のためのポイント温泉ランキング

  • 温度★★★★★ 泉質★★★★★  湯温は適温 泉質は特に刺激など無し
  • 設備★★★★☆ 雰囲気★★★★☆ 貸切風呂が4つもあるので、赤ちゃん連れ家族にもカップルにもお勧め

新平湯温泉 古宝館 体験レポート

※残念ながら現在は廃業しています。レポートは訪問当時のものとなります。

貸切露天風呂やすらぎの湯 貸切露天風呂くつろぎの湯
TVチャンピオン大工王選手権で作られた「やすらぎの湯」と「くつろぎの湯」

 「古(いにしえ)より、上宝の里にいで湯湧きいづる館あり」と古宝館のパンフレットに記されている。それが宿名の由来なのだろう。
 岐阜県吉城郡上宝村、その地名は今はもう無い。古宝館のレポートをまとめるのに手間取っていたら昨日、2005年2月1日をもって上宝村は高山市に吸収合併されてしまった。

 さて、旧上宝村には五つの温泉郷があった。平湯温泉福地温泉、栃尾温泉、新穂高温泉、そしてここ新平湯温泉。その全てを総称して奥飛騨温泉郷と呼ぶ。
 昔は一重ヶ根温泉と名乗っていた新平湯温泉は、福地温泉と栃尾温泉に挟まれた平湯川沿いに大きな旅館から民宿クラスまでぽつりぽつりと点在していた。古宝館はその中でも国道に面した堂々とした建物で高級感がある。入り口入ると、ロビーや庭園も重厚で手入れが行き届いている。

混浴露天風呂 貸切家族風呂
混浴露天風呂 古宝の湯と貸切家族風呂 飛宝の湯

 古宝館にあるお風呂は全部で九つ。そのうち男湯が二つ、女湯が二つ、混浴が一つ、貸切風呂が四つになる。
 建物と道を挟んで向かいにあるお風呂は三つ。混浴の古宝の湯と二つの貸切露天風呂だ。

 古宝の湯は庭園風岩風呂で、宿で一番古くからある。

 貸切露天風呂は山麓(やますそ)のなごみの湯と名付けられ、やすらぎの湯とくつろぎの湯の二つがある。
 この山麓のなごみの湯はテレビチャンピオン大工王選手権で作られたもので、制限時間三十時間以内に三人一組の大工が作り上げたうちひとつになる。奥飛騨温泉郷では他に佳留萱山荘と槍見舘にもそのときに競い合った露天風呂がある(ちなみに優勝したのは佳留萱山荘だった)。
 少し作りにちゃちな部分もあるが、三十時間で作り上げたとはとても思えない。くつろぎの湯からは山の斜面に咲く野の花も見えていい気分。

男湯内湯 男湯露天風呂
男湯内湯 宝竜の湯と男湯露天風呂 飛天の湯

 館内のお風呂はそれぞれ男女別の内湯と露天風呂と、貸切家族風呂が二つ。
 男女別のお風呂は内湯から続いて露天風呂に出られるようになっていて、特に女湯内湯からの眺めがよい。
 谷間を流れる平湯川がよく見える。
 お湯はテレビチャンピオン風呂より内湯の方が濃いような気がする。

 貸切家族風呂は小さく狭いが、浴槽は総檜。そしてお湯は一番鮮度感がある。自分で札をひっくり返して入るシステムなので、一人で湯船を独占するという贅沢も。
 古宝館のお湯は含重曹食塩泉。
 僅かに湯口では硫黄のような臭いがするし、すべすべ感が強い。味は僅かな塩味と苦み。内湯では黒っぽい綿埃みたいな湯の花が少し、桧の貸切家族風呂では真っ白な湯の花が底に沈んでいる。

女湯露天風呂 女湯内湯
女湯露天風呂 天望の湯と女湯内湯 鳳凰の湯

 夜寝る前に一人で道路向こうの混浴露天風呂に出かけた。
 他に誰一人入浴客はおらず、完全に独り占めだった。
 不思議だ。
 台風が近づいていて周り中で雨音がしているのに、ここ新平湯は静けさに包まれている。
 変だね、とひとりごちれば、中空に少しかすんだまんまるな月。

近隣の子連れ遊び場情報

女性の混浴風呂攻略ポイント

  • 混浴露天風呂古宝の湯は、脱衣所こそ別々にあるもののお湯は透明だし上からものぞかれそうなので、女性には難易度が高い。どうしてもと言うのでなければ、他に貸切露天風呂が二つ、貸切家族風呂(内湯)が二つあるので、何も無理して混浴に入らなくても良いのでは。ちなみに私は夜、誰も先客がいないのを見計らって入浴しました。