子連れ家族のための温泉ポイント
- 温度★★★★★ 泉質★★★★☆ 温度はぬるい
- 設備★★★★☆ 雰囲気★★★★☆ 貸切利用なので気兼ねない
子連れ家族のための温泉ポイント
旅館だけど1日に1組だか2組だかしか泊まれず、日帰り入浴もやっているけどこちらも2~3組ぐらいしか入れないと聞いて、とてもハードルが高いと感じた。
お湯がとてもいいと聞くので本当は泊まりたかったけど、電話して料金を伺うと、コロナ禍になってからは1泊2食のみで1日一組、宿泊料は1人税込み24,350円と聞いて諦めた。予算オーバーだ。
それで日帰りをと思ったけど、日帰りも1組1時間で1日3組までしか受け付けていないと。1,100円は都市部ならよくある料金だが、このエリアでは高い方だと思う。利用は貸切のみだから、貸切だと思えばそんなに高くないのか?
日帰りも宿泊予約者がいる、あるいは入る可能性がある日は受付は午後2時まで。前日ぐらいまで誰も宿泊予約をしなければ、午後2時以降も受け付ける。何なら空いていれば当日でも可とのことだが、確実に予約したいと思ってその場でお願いした。
日帰りは基本的に2人以上とのことだったが、空いていれば一人でも割増料金で受けてくれる。融通が利かないことはない。
横向温泉は上の湯、中の湯、下の湯とあって、ここは下の湯。ちなみに中の湯はこの時点(2022年9月)で復活は絶望的だと上の湯であるマウント磐梯で聞いている。
秘湯なので勝手に鄙びた外観を予想して行ったら、意外にも玄関・ロビーは部分的に新しくとても綺麗だった。わんちゃんのケンシロウ君が人懐こい。
このあたりは沢山湧出地があり、湧いている最も近い所に混浴と女湯を作ったという話で、ということは足元湧出またはそれに近いということで、お湯の鮮度がとても良いわけで期待しかない。
女将さんは基本的にお客さんは混浴へ案内するというが、女湯も入ってみたいというとそちらにも入らせてくれた。女湯はぬるいから希望が無ければ連れて行かないが、いつでも入れるように清掃はしてあるからとのこと。
お湯自体はいずれも熱くはなく、特に東日本大震災後に温度が変わってしまったという。
さて、9月とはいえ涼しくなってきているので、先によりぬるい女湯に入ることにした。こちらの浴槽の温度は24~25度。
女湯は湯の花がすごい。表面に浮いているだけでなく、掛け湯をしたら下からもふわふわとファンタスティックに漂ってきた。
掛け湯はさすがにヒンヤリ感じられたが、入る時に躊躇うほど冷たくはない。そして入ると意外と寒くない。
薄暗いのでよく見えないが、薄く濁っている中に、湯の花が立体的に漂っている。無重力空間のよう。金属のにおいがとても強く、その鮮烈さは他にみない。
湯口からすくって飲むと、金属のにおいのゆで卵味。そう、湯口ではゆで卵臭もある。さらに味が濃いわけではないのに、刺激がある。すぐにではないが、炭酸風の味わいの後に収れん味、金属のしびれるような感じが残る。
肌触りはちょっと寒いので鳥肌が立ってよくわからないが、恐らく細かい泡付きによるすべりの後にキシつき。
上がる時もそこまで寒くないのが驚き。入っている間はけっこう寒かったのに。
ここで混浴に移動する。こちらの方が浴室が広く、浴槽も3つに仕切られている。温度は湯口が40度、湯口に近いところが38.7度、その隣が36.6度、一番大きくて湯口から遠い所が33.6度。下からぬるい源泉を入れて、上の湯口から加熱した40度ぐらいの源泉を入れている。
女湯に比べたら混浴はいずれも温かい。思わず口からも「あたたか~い」ともれてしまう。33度なんて本当は相当ぬるいのに。
浴槽が3つあると交互浴ができて良い。色は薄めの濁り湯で、湯の花は少し。こちらでは金属臭より淡いゆで卵臭の方がはっきりと感じられる。
底は板張りだが、一番ぬるい浴槽の一角にぬるいお湯が出てくるところがあり、それ以外にも板に穴があるところからは時々泡がボコリと上ってくる。特に誰かが浴槽から上ると、圧力でその後にボコボコと泡が出やすい。
泡付きが一番いいのは湯口に近い小さい浴槽。細かい泡で気が付くと全身にびっしり。払うと表面にプチプチ上がってくる。その後キシキシと軋む肌触り。
湯上がりは少し乾きつつもコーティングされたようなつるつる感あり。炭酸泉に入った後のような、中からボワーッと温まる感じが気持ちいい。湯上がりも肌から金属臭が立ち上る。
それから混浴浴室の隅に目に良い冷たい温泉が湧いていて、これもゆで卵臭がする別源泉のようだ。
温泉について長々と書きすぎてしまったので、もうこれ以上何か言うことはないのだが、できれば泊まってみたい。でも予算がな~、うーん。