子連れ家族のための温泉ポイント
- 温度★★☆☆☆ 泉質★★★☆☆ かなり熱いことがあるので注意
- 設備★☆☆☆☆ 雰囲気★★☆☆☆ 子供向けの設備は特になし
子連れ家族のための温泉ポイント
福島県喜多方市の熱塩温泉は雪にすっぽり埋まっていた。山の中ではないのに鄙びた風情のある温泉地で、ゆるく蛇行する県道を進んでいけば、どん詰まりに宿や民家が立ち並んでいる。
突き当たりに駐車場と足湯。足湯には示現寺足湯と書かれているので近くにお寺があるらしい。この辺りは路上にも雪があり、歩いている人の姿もほとんどない。
隣に元湯ポンプ室がくっついたこの足湯は興味をそそられたが、残念ながら周りを雪に埋もれて近づくことができない。もしかしたらお湯も入っていないかもしれない。今の時期は使う人がいないのだろう。
足湯の斜め前、共同浴場の2軒ほど手前に「叶屋商店」という土産物屋兼食料品店があり、共同浴場の入浴料はここで支払う。叶屋商店は店内が暗く、やっているのかいないのかもわからない様子だが、よく見ると建物は立派な蔵造りで由緒正しそうだ。
叶屋商店の中に入り声を掛けるとすぐに応答があった。入浴料を支払うと「夜までどうぞごゆっくり」と気前よく言われる。まだお昼時だよ。
共同浴場なのだから、簡素なのは想定内だったが、ここはかなりびっくりした。何がって?男湯と女湯の境がカーテンなのだ!!?
入口はひとつで、まず脱衣所があるのだがその一部がカーテンで仕切られていて、カーテンの中が女性ゾーン。そして浴室入口は別々だが、浴室に入ってすぐの場所も男女をカーテンで仕切っているだけ。わかりにくければ、動画を見てほしい。
全部がカーテンで仕切られているわけではなく、脱衣所と浴室の入ってすぐの部分だけなんだが、こんなの初めて。興味深い!
平成19年12月付けの張り紙に、「この度、保健所の指導により男女別の仕切りカーテンを取り付けました」とあるので、それ以前はカーテンも無かったと思われる。昭和チックな花柄カーテンも生活感があってなんだか素敵だが、カーテンを吊す天井のレールなんかを見るとちょっと診療所っぽい雰囲気も。
ちなみにお湯は男湯が激アツだった。ここの湯口は木の棒を栓にしてあって、これを押し込むと湯量をコントロールできる。そういうわけで男湯はドバドバで、女湯は既に栓が押し込んであり熱め適温になっていた。溢れる熱湯温泉で栓に触るのも困難。夫は桶を使ってなんとか栓を押し込んだらしい。
薄い青緑色の濁り湯が綺麗。レトロなタイルもいい。わずかな鉄臭。少しきしつき。味はしょっぱ苦くて、泡付きもけっこうあった。
よく考えたら温泉名が"熱塩"だものね。しょっぱくて熱いに決まってるよね。上がった後は雪道もへっちゃらなぐらいほかほかにあったまった。