子連れ家族のための温泉ポイント
- 温度★★★★★ 泉質★★★★☆ 温度はぬるめ、泉質は滑りやすいので注意
- 設備★★★★★ 雰囲気★★★★☆ 脱衣所にベビーベッドあり、貸切風呂あり
子連れ家族のための温泉ポイント
ここは泊まった。泊まるまで特に特徴があるところだと思わずに予約したが、泊まったらそれはそれは個性的でしかもめちゃくちゃ気に入った。温泉も最高!
だもので、その場で思わず取材を申し込んで記事にさせてもらった ⇒ 福岡「原鶴温泉 延命館」ぬるめアワアワの極上源泉掛け流し だから部屋や食事についてはリンクの記事の方を読んでほしい。こちらにも少し写真は貼るけどね。
そしてここではいつも通り温泉を中心に紹介していくつもり。
あまり福岡県に温泉のイメージはない。その中で原鶴温泉は県内でもそこそこの規模を持つ温泉地。そして「W美肌の湯」というキーワードで売り出し中。弱アルカリ性の性質で肌の角質を落とし、硫黄成分で美白を期待したいというわけ。この延命館もアルカリ性。
なお館内に掲示してある分析表は2枚で同じ源泉、恐らく男女別浴室の平成17年分析のものより、貸切風呂脱衣所の平成26年のものの方が新しいと思われる。その9年間の間にpHは8.0から8.6に、温度は45.6度から39.4度に変化している。
浴室は男女別に内湯と露天風呂がある。デザインは共通。まず浴室のドアを開けると、床のお湯が流れる部分が温泉成分でなんとなく黒っぽい。これだけで嬉しくなるのは変か?ざばざばと惜しげもなくお湯は掛け流されていた。湯口からは淡いゆで卵臭。
ほぼ無色透明だが、何となくモールのような透明感のある茶色に見えるのは底が染まっているからだろうか。入ると顕著ににゅるにゅるとしている。このトロミ、くせになる。
そして光が当たるところを見ると、お湯の中に非常に細か~い泡が一面に漂っているのがわかる。お湯は体温よりちょっと温かい程度のぬる湯で、もう凄い量の泡。ただし昨今の人工炭酸泉のようにすぐに肌に付くわけでなく、しばらく入って気が付くと付いている感じ。そしてそれを払うとワーッと細かい泡が表面に浮いてくる。
びっしりと付く泡と戯れながらにゅるにゅる湯に入る。忘我の心地とはこれのことか。
露天風呂から特に川が見えるわけではないが、その代わりに草花の花壇が作られている。花を見ているだけで和む。和風の坪庭風にしている露天風呂は多いが、西洋風の草花の花壇が作られているのは珍しい。露天風呂をデザインした時に女将さんの希望を取り入れてこういう形になったのだそうだ。いいね!
壁にお湯はぬるめだが、そのぬるいのが良いのだと説明する張り紙が貼られていた。ちょっと宗教がかっているほどに。でも本当にこのぬる湯はいいよ。のぼせないのでゆっくり入れる。計ると内湯は37.8度、露天風呂は37.3度ほどだった。露天は不感浴に近い。
湯上りはちょっとベトついて、そのあとつるんとしてカサカサっとする。お湯自体はぬるかったので上がってすぐは少し寒いが、少し経つと体の中からジンジンと血行が良くなって温まってくる。そんな実感がある。
あとは有料になるが貸切風呂が樽風呂、陶器風呂、土風呂と3つある。私は貸切風呂付きのプランで宿泊したので3つとも見学した後、土風呂を選んで入らせてもらった。
宿泊者はシャンプーバーも使える。入浴前にフロントに伝えると、選ばせてもらえる。夕食は和食ではなくフレンチ。泊まったらぜひ中庭の多目的広場や屋上、談話室なんかにも足を運んでほしい。とにかく遊び心満載のお宿なので退屈しない。館主はたぶんアーティスト気質なのだ。