子連れ家族のための温泉ポイント
- 温度★★★★☆ 泉質★★★★☆
- 設備★★★★★ 雰囲気★★★☆☆ 脱衣所にベビーベッドあり
子連れ家族のための温泉ポイント
夫が予約してくれた海辺の宿。といっても建物がそのまま海に面しているというわけではなく、漁港近くの小さな宿という感じ。東京湾フェリーの金谷フェリー港に近いので、使い勝手はいいと思う。
民宿に毛が生えたような佇まいではあるが、けっこう歴史はあるみたい。館内には秩父宮殿下ご夫妻が来館した時の写真などが張られている(瓦屋根で今より外観もかっこいい)。
玄関を入ると、いきなり意図したディスプレイだか廃棄予定のものを積み上げたんだかわからないスペースがある。情報量が多い。
その他は館内は新しくはないが、それなりに居心地は良い。お部屋も。
部屋の広縁に当たる場所は、二人で泊まっているのにイスが一つしかなくて、椅子も含めてあまり広縁っぽくなかったが、夕方には湾越しに富士山のシルエットまで見えて嬉しかった。
さて、ここの温泉は、温泉地名で言うと「鋸山金谷温泉郷」を名乗っているが、源泉は「房州大福温泉」で、意外にも硫酸塩泉。
実は2021年4月から使用源泉を切り替えたばかり。もともとは富津市営の温泉を使っていたが、市が温泉事業から撤退し、閉泉してしまったので、近くの房州大福温泉をローリーし始めたとのこと。
富津市の源泉は茶色かったが、お客様には今の透明で少し硫黄が入っている温泉の方が評判が良いのだそう。
源泉温度は低いので基本は加熱循環。しかし女湯にあるホースからは冷たい源泉がそのまま出ている。
といっても14度ほどと本当に冷たくて入れすぎると浴槽のお湯がどんどんぬるくなってしまうので、ちょろちょろとしか源泉は足されていない。また、同様に温度低下防止のために夜はホースの源泉は止められる(客の方で勝手に操作はできない)。
パイプ型の湯口からは40度に加熱されたぬるめ源泉がバシャバシャと入ってくる。さらに浴槽内に2ヶ所ほどあった注入口からは循環湯を入れている。それらが混ざり合って、だいたい43度の快適なお風呂になっていた。
なお、この源泉ホースは男湯にはないらしい。源泉ホースから冷たい源泉が足される前提で、女湯の設定温度は少し高めにしているそうだ。
温泉の印象は、ほぼ無色透明。ほのかに硫黄と消毒臭。入浴中はキシつく肌触りだが、湯上りはつるつるする。