子連れ家族のための温泉ポイント
- 温度★★★★☆ 泉質★★★★☆ 湯温は適温、泉質も特に刺激無し
- 設備★★★☆☆ 雰囲気★☆☆☆☆ ここのプールは子連れに使いやすい
子連れ家族のための温泉ポイント
砂湯・砂風呂の本場は指宿だろうか。同じく九州の別府温泉にも砂湯があると聞く。関東地方なら何と言っても千葉県房総半島の白子温泉が有名だ。
弧を描く60キロもの長い砂浜が続く九十九里浜。白子町は海水浴場とテニス合宿で夏場は賑わう。
アクア健康センターは白子町の町営施設で、屋内プール、砂風呂、温泉の入浴施設と三つ揃っている。さらに、施設の従業員がそろってとても感じが良い。
九十九里浜の中里海水浴場で遊んだあと、白子温泉に向かった。初めはどこか旅館の立ち寄り湯を考えていたが、たまたま先にアクア健康センターの建物を見つけてしまったため、1,700円と少し高めだがここに入ってみることにした。
子供たちを砂風呂に入れるわけにはいかないので、プールとお風呂だけにしようかと思ったが、受付で大人は時間差で入ればいいと説明を受けて、せっかくなので砂風呂も体験してみることにした。砂風呂の追加料金は300円。番号札を受け取って、専用の浴衣みたいなものを着る。
実は砂風呂初体験。
ずらっと並んだ浅い穴の一つに横たわるように言われ、手ぬぐいを枕にして両手は気をつけの姿勢。すぐにスコップを持った係りの人が二人がかりで砂を掛け始める。
私の右側は三人連れの若い男性が、左には年配のご夫婦が横たわった。みんな砂を掛けられたとたん「熱い熱い」と口々にこぼす。
そんなに熱く感じないけれど…?
それより手足を動かせないことの方が辛い。
…気分は土葬?
熱く湿った砂がみっしりと体の上に乗って、じわじわと汗が噴出す感じ。これはサウナの一種かな。
係りの人に、「壁掛けの時計を見て10分程度で起きてください、熱かったり辛かったりしたらいつでも無理しないですぐに起きてください」と説明を受ける。
熱がっていた両端の人たちは5分ちょっとで起きてしまった。寝ているのは私だけ?何だか我慢比べ大会みたいだ。
ここの砂風呂は常日頃から熱く、普段は50度位なのだそうだが、今日は気温も高いので60度はいっているという。これが砂じゃなくてお湯だったらとても入れる温度じゃない。
「熱くないですか?」
「そんなに熱くないです」
「熱かったら体を浮かせてくださいね」
「…はい」
「意識は朦朧としてないですよね?」
…もしかして気絶する人もいたりして。
ちょうど10分くらいで起きた。寝た状態での体の下の方、特に肩甲骨の辺りとか部分的にかなり熱くなっていた。
サウナも苦手な私としては埋められるというのは面白かったがそう何度もやりたいとは思わなかった。
ちなみにこの砂は、海岸から掘ってきたもの。それを熱して使用している。海水のミネラルとかは含まれていると思うが、この砂自体は温泉を使っているわけじゃない。
砂風呂の後はすぐにお風呂には行かないようにと言われる。のぼせてしまうのだそうだ。休憩室で水分補給をしてゆっくり休んでからお風呂に行くか、プールで体を冷やしてくださいと言われる。
滑り台付きの幼児用プールもあるが、25mプールも全体的に水深が0.75mと子供向け。プールの脇にはジャグジー、打たせ湯、箱蒸し、サウナなどいろいろ。
最後は温泉浴槽で締め。
浴室はそんなに広くない。プールの採光が良かったのに対し、少し薄暗い。お湯は濁った薄い暗緑色で、海草風の臭い。味はとっても面白い。甘じょっぱいのだ。天然ミネラル塩の甘さをとても強調したような感じ。肌触りはきしきし。すっきりさっぱり。
娘がふと、「ママ、背中に何か赤いものがついている」と言う。
「何?取って取って」
「…取れないみたい」
ぎょっとして鏡に背中を映してみると…
やられたー。さっきの砂風呂で部分的に熱いと思っていた箇所が、みんな真っ赤な痣みたいになっている。お尻なんてお猿のお尻みたいよ(笑)。