子連れ家族のための温泉ポイント
- 温度★★★★☆ 泉質★★★☆☆ 渚の露天風呂はとてもぬるい、新館のお風呂は少し熱め
- 設備★★★★☆ 雰囲気★★★★★ 新館の中のお風呂なら、脱衣所にベビーベッドなどもある
子連れ家族のための温泉ポイント
遠くからも白い近代的な風車が回っているのが見える。このあたりは風が強いのだろう。艫作の突き出た岬にある、海沿いの露天風呂があまりに有名な黄金崎不老ふ死温泉。
新館の入り口は秘湯という雰囲気とはおよそかけ離れている。綺麗で近代的な大型ホテルという感じ。大型観光バスが何台もやってきそうだ。
ロビーに海辺の露天風呂へ行く道筋を書かれた紙が置いてある。お金を払ったら一枚もらっておこう。廊下を進んで、浴室と書かれた表示どおりに右へ曲がると、新館のお風呂だ。あの有名な露天風呂へ行くためには直進して、延々と階段を降りていかなくてはならない。
表示にしたがって重いドアを開けると、いったん外に出る。砂浜を行くと、海沿いに岩で囲まれた露天風呂。
外にあるので、勝手に入る人がいるのだろう。入浴は有料だと明記されている。
向かって右が女性専用で左が混浴だ。
ロケーションはほぼ同じ、形は混浴が瓢箪型、女性用が円形。大きさも不公平を感じるほどには違わないので、人が多いときには女性は女性専用に行った方がのんびりできるかもしれない。
いやぁ、写真などで何度も見ていたけれど、実物はやっぱり凄い。
岩礁に波が砕け散る。海が本当に目の前で、凄い開放感。遠くても来た甲斐がある。一生に一度は入りたいお風呂の一つだ。
岬なので絶えず風が吹き付け、またかなり岩が多いので、波が大きい。これがこの露天風呂の絵になる要因なのだろう。日本海に沈む夕日とセットで楽しむのが、本当は一番の贅沢らしい。
服を着たままの見学者が沢山うろうろしていたので、私は混浴は見学だけにして、女性専用に入浴した。人が多くてもお風呂に入っている人だけならば、もう少し混浴でも落ち着くのに。
濃い黄茶色で、底はまったく見えない。赤錆色の湯の花がゆらゆら浮いている。猛烈な鉄錆の匂い。味は塩分がかなり強く、味の濃すぎる海苔茶漬けみたい。温度は相当ぬるく、7月終わりの今日でも、寒くて長湯はできないという感じ。浴槽は浅めで、二歳の次女でも十分背が立つ。
子供にしたら、ぬるくて浅く、嬉しいらしい。何時までも出ようとしない。海も見えるし、海鳥も近くに飛んでくる。
塩分が濃い割に、ぬるく、海風に体温を奪われるためか、あまり温まらない気がするので、新館の内湯にも入ってみよう。
新館の浴室は、ちょうど露天風呂から背後の建物を見上げたあたりにある。こちらにも露天風呂と、それから内湯もあるので、ちょうどこちらの露天風呂からは、渚の露天風呂を見下ろす形になる。
こちらは脱衣所も浴室も大変に綺麗で新しく、脱衣所にはベビーベッドなども備え付けてある。
内湯は泡風呂の真湯と、温泉の浴槽と二つある。
全部入り比べて思ったこと。波打ち際の露天風呂、建物内の露天風呂、内湯、三つ全部あまりに違うのである。源泉は同じようにも思えるが、二本あるということなので、もしかしたら海沿いだけ別なのだろうか。
・海沿いの露天風呂
温度 相当ぬるい
湯の花 少し浮いている
色 濃い黄茶色で濁って底は見えない
匂い 赤錆臭
・新館の露天風呂
温度 まあまあぬるい
湯の花 ほとんど浮いていない
色 それほど濃くない黄茶色で濁っている
匂い 錆びていない鉄釘の匂い
・新館の内湯
温度 そうとう熱い
湯の花 まったく浮いていない
色 黄色っぽいが透明で底がよく見える
ちなみに味はどれもほぼ同じ。
お湯の鮮度がまったく違うのか?
もちろん一番新鮮なのは、内湯。次が内湯に併設された建物内の露天風呂で、一番劣化しているのが波打ち際の露天風呂だ。
含鉄系の湯は劣化が早いのかな。
ロケーションなら断然、波打ち際の露天風呂だが、泉質を優先するなら、内湯に入った方がいいだろう。