子連れ家族のための温泉ポイント
- 温度★★★★☆ 泉質★★★★☆ 温度は熱めの浴槽あり、塩泉なの度長湯に注意
- 設備★★★★☆ 雰囲気★★★★☆ 脱衣所にベンチあり
子連れ家族のための温泉ポイント
仕事でいろいろな温泉を取材しているとたまにあることなんだが、撮影や聞き取り取材の時間しか無く、入浴できずに終わってしまう場合がある。特に取材チームで回っているときなどはありがちで、最初から入浴時間を考えないスケジュールになっていることも。
それでも入浴せずに温泉記事が書けるのか?という命題があり、可能な限り3分でも入る時間を作るようにはしているが、入れなかった時は自腹で後日再訪することも少なくない。とはいえ遠方だとなかなかね。
青森県の「ホテルアップルランド」もその一つで、2020年に大館能代空港のPR取材の一環で浴室を撮影させてもらったが、実際の入浴までは2023年まで待たねばならなかった。
ちなみに「ホテルアップルランド」自体は2015年の青森旅行の際にすぐ横を通って、外壁に描かれた絵から勝手にチープな健康ランドをイメージしていた。とんでもない。取材に行ったら結婚式場があるようなちゃんとしたホテルだった。
そうは言ってもけっこうぶっとんでいるとは思うけどね。屋上に金色のりんご大観音様が立っているんだよ。胎内ならぬ台座に入れるようになっていて、十二支の御守り本尊が安置されている。
各客室には果物ナイフが用意されていて、冷蔵庫には必ずりんごが入っている。
ちなみになんでここまでりんごに拘っているかというと、運営しているのがもともとりんごの流通・貯蔵専門会社なんだよね。一年中多様な品種のりんごを扱っているというね。
で、そんなりんご専門企業のりんごホテルなわけだから、当然お風呂にもりんごをたっぷりと浮かべる。
浴室は「大浴場 苹果の湯」と「中浴場 満天の湯」があり、りんごが浮かべてあるのは「苹果の湯」の方。撮影時はりんごの位置が偏っていたため、ホテルスタッフが棒でりんごをばらけさせてくれたりした。
なお、日帰り入浴の場合は「苹果の湯」と「満天の湯」は別料金となる。「満天の湯」の方がりんごが浮いていない分、ちょっと安い。また源泉は共通だが、「満天の湯」の方が源泉湧出地に近いから鮮度が良く濃いとも言われている。
なので、実際に2023年に日帰り入浴した時は、「満天の湯」を選んだ。お湯は無色透明だが、黄色っぽくも見える。すべすべした肌触りがとても強く、ぬれた状態で手を滑らせてもするんするんすべすべ。
常時加水しながらでも44.5度と少し熱め。中浴場とはいっても、内湯だけじゃなく露天風呂もある。
においは淡いがフルーティー。「満天の湯」にはりんごは入っていないはずだが果物っぽいにおいがする。湯口ではさらに少しだけモール臭やゆで卵臭も嗅げた。
湯上がりに受付のお姉さんが「また来てくださいね」と。ホント丁寧なホテルで感じが良い。
なお取材した時には、お湯の良さゆえに地元の人は「満天の湯」の利用が多いとホテル側は言っていたが、現地で地元の人に直接聞くと、「だって満天の湯の方が安いじゃない」となかなか現実的な答えが返ってきたっけ。