子連れ家族のための温泉ポイント
- 温度★★★★☆ 泉質★★★★☆ 塩泉なので長湯に注意
- 設備★★★★★ 雰囲気★★★★☆ 脱衣所にベビーベッドあり、家族風呂あり
子連れ家族のための温泉ポイント
マタギとは…と書き出すとたぶん長くなる。昭和の漫画なら矢口高雄の『マタギ』、今の時代なら『ゴールデンカムイ』の谷垣源次郎とか。北海道から信越地方まで広く分布していた狩猟を専業とする者たちの呼び名だけど特に有名なのが阿仁マタギ。前述の漫画の登場人物ももれなく阿仁出身の阿仁マタギだ。
その阿仁マタギについて展示している資料館がマタギの湯の館内にある。展示を見て思ったのは、マタギとは職業というよりも生き方とか宗教みたいなものだなって。厳しい土地で生きていくための知恵から生まれたものだと思うけど、戒律がとても厳しいんだよね。
マタギ資料館の館内は文末に360度画像を掲載しておく。
そんなマタギについて知りたければ打当(うっとう)温泉マタギの湯に泊まるといい。館内の写真や小道具からマタギの里の暮らしが垣間見えるかも。
この宿の日帰り温泉が朝から遅い時間まで受け付けているのは、観光客向けだけでなく地元の人のお風呂としても使われているからだ。
元は地元向けの施設を作るために1000メートル以上掘削して掘削して得た温泉。しかし土質の関係からかすぐに源泉が詰まる。そのたびに掘り返しているので結構苦労している温泉だという話だった。当初、地元向けの施設として建てられた建物は、今はマタギの湯の別館になっている。
内湯は大小2つ。温度の変化をつけているのかと思ったが、どちらもたいして変わらない。大きい方は上に湯口、小さい方は浴槽内から注入。底に昔はジャグジーだった名残の穴が開いている。
小さい方の浴槽がにおいをはっきり感じる。ちょっと甘めの金属臭。無色透明に見えるが汲んでみるとわずかに茶色っぽく着色している。茶色の大粒の湯の花が少しあり、軽く滑る肌触り。
露天風呂は湯口がクマの顔でいかにもマタギの湯という感じ。クマの口元には析出物がこびりつき始めている。
お湯の味見をすると鉄っぽさに加えて少しばかり硫黄らしさも。そして湯上りに乾くと足がちりちりする。
あと何故か朝風呂に入った時だけ小さい方のお風呂に細かい泡付きがびっしりと。夜はなかったのに。
マタギの湯では自家製のどぶろく「マタギの夢」も製造している。人気があって店頭ではすぐに売り切れてしまうそうだが、宿泊して夕食時に注文すれば飲むことができる(たまにそれでも品切れになることもあるけど)。
夕食時に支配人が「マタギの夢」だけでなく本物の熊胆(ゆうたん)を煎じて飲ませてくれた。これがもう苦いのなんの。でもめちゃめちゃ貴重な体験だったと思う。
マタギの湯のマタギ資料館 - Spherical Image - RICOH THETAマタギの湯のマタギ資料館360度画像