子連れ家族のための温泉ポイント
- 温度★★★★☆ 泉質★★★★☆ 泉質はそれほどの刺激はない、濁り湯なので深さに注意
- 設備★★★★☆ 雰囲気★★★★☆ 脱衣所にベビーベッド代わりのベンチあり、貸切家族風呂あり
子連れ家族のための温泉ポイント
「再開してから温泉が変わってしまったっていう方がたくさんいらっしゃるんですよね。おかしいですよね。源泉は同じなのに」とおっしゃるのは日景温泉の広報を担当しているご主人のお嬢さん。
青森県との県境、矢立峠に近い秘湯の一軒宿「日景温泉」は、2014年に廃業。これっきりかと思われたが2017年に経営者が変わり復活を遂げたのは嬉しかった。
その時にすっかり高級路線になってしまったと言われているが、今も湯治場風情を残す大浴場などはそのままだ。幸いにも日帰り入浴料金はそれほど高くはならなかった。
さらに源泉が増えた。新たに2本掘削して、現在は4本。源泉の使用状況は以下の通り。
昔からある2本の源泉を混合した硫黄泉が、大浴場の「ぬぐだまる湯っこ」と貸切家族風呂の「めんけ湯っこ」に
新しい炭酸水素塩泉が貸切家族風呂の「あんべい湯っこ」と展望露天風呂の「うるげる湯っこ」に
もう一つ新しい含鉄の透明塩化物泉が特別室の展望風呂に
さすがに全部入ろうと思ったら特別室に泊まらなきゃならないのは予算的に辛い。とりあえず自分は取材で伺ったので、大浴場の「ぬぐだまる湯っこ」の内湯&露天風呂しか入っていない。ちなみに2002年にも日帰りで訪れて、廃業前の日景温泉の大浴場にもちゃんと入っている。
炭酸水素塩泉の「あんべい湯っこ」と「うるげる湯っこ」のお風呂は見学だけさせてもらった。色は綺麗な水色の濁り湯で、湯口ではシューシューと炭酸の泡のはじける音がする。この温度で炭酸が抜けていないのは珍しい。お客さんには音が嘘っぽいと驚かれるほどだという。
においは硫化水素臭がする。入浴すれば泡もたくさんつくというが、さすがに色が濁っているのでお湯に手を突っ込んだだけでは泡はよくわからなかった。
「うるげる湯っこ」は思ったより大きなお風呂で、展望も良かった。これは晴れた日に入ったら気持ちがよさそうだね。
そして昔からの大浴場「ぬぐだまる湯っこ」。ああそうだ、こんな感じの浴室だった。湯気が充満している中に青森ヒバの浴槽が2つ。小さい方は全体的に浅く、寝湯に使えるようになっている。
灰色の濁り湯でゆで卵臭とは違うもっと鮮度がよく刺激的な硫化水素臭。特に内湯より露天風呂の方がにおいが強い。外気に飛ばされるだろうに、悪臭に感じるほどに強い硫化水素臭が漂っている。薬っぽいにおいもする。
また味がすごい。一言でいって激マズ!飲む人はいないかもだけど、味見するとこれまで飲んだどの温泉より不味い。広報のお嬢さんは「しょっぱいでしょ」と言うが、しょっぱいなんてもんじゃない。酸っぱく苦く甘くえぐく、それを全部めちゃくちゃな配合で足したみたい。ちなみに昔は美味しかったよね???やっぱり違わんか?
そして湯上りは自分自身が日景温泉くさくなる。もうどこに入ってきたか瞬時に判断されそう。
で、話は最初に戻るが、大浴場「ぬぐだまる湯っこ」と同じお湯を貸切家族風呂の「めんけ湯っこ」でも使っている。何故かこちらに入った人は、ここに昔からの日景温泉のお湯が残っていたと語ることが多いのだそうだ。
「再開するにあたって大浴場の源泉を変えたでしょと言われることが多いけど、何もいじってないんですよね。でも大浴場と同じお湯の「めんけ湯っこ」は変わらないと言われる…投入量の問題なんでしょうかね」
というわけで昔の日景温泉のお湯と再開したければ、貸切家族風呂の「めんけ湯っこ」に入ってみるのがいいかもしれない。