子連れ家族のための温泉ポイント
- 温度★★★★☆ 泉質★★★☆☆ 温度は適温
- 設備★★★★☆ 雰囲気★★★☆☆ 脱衣所にベビーベッド代わりのソファーあり
子連れ家族のための温泉ポイント
秋田県側の鳥海ブルーライン入口に向かっている途中、「ようこそ金浦温泉」という看板を見つけた。「イオウ温泉・ラジウム鉱泉」とも書いてある。なんかこう、ちょっと気になる感じ。
ここに寄っていこうと思った理由はもう一つあって、この時まだ鳥海山に雲が掛かっていてね、一風呂浴びているうちにもしかしたら雲が取れるかも思ったあたりにちょうど金浦(このうら)温泉の看板を見つけたわけ。
お風呂は浴槽が三つ。
左側の一番大きい浴槽は硫黄泉の加熱循環。ミルキーブルーの綺麗な濁り湯。白い粉状の湯の花に交じってたまに黒い湯の花。きしつき強い。適温でゆで卵臭ほんわか。
右の二番目に大きい浴槽は玉川温泉の北投石を使ったラジウム鉱石湯。
無色透明でこちらも適温。
今は玉川温泉の北投石は天然記念物指定で持ち出し禁止だが、指定される前に採取された石を使っているとのこと。
ついでに言うと、昔は証拠として浴室にその石を並べてたらしいんだけど、不届き者が小さいやつを盗んで帰っちゃうのでその後は見えないところに移したそうな。泥棒はいかんよ、泥棒は。
ラジウム鉱泉の隣に一番小さい浴槽。これは硫黄泉の非加熱掛け流し。
掛け流しというか、この時は貯め湯になっていたけれども。蛇口が三つついていて、真ん中は使用禁止、右が水道水、左が源泉となっている。
なんで水道水の蛇口が? 喉が渇いた時の飲用っぽいけど変な感じ。なんせ非加熱だからぬるいを通り越して冷たい。さらに水道水を追加する意味は無い。
そうこの非加熱源泉はめちゃめちゃ冷たい。薄青く透明に近いが止まっていたカランをひねると強いゆでたまご臭のする源泉が出てきた。
あまりに冷たくて腿ぐらいまで入ってギブアップ。その後も加熱浴槽に入った後、何度かチャレンジしたけどやっぱり腰までは入れなかった。
湯上りは指先がゆで卵くさくなる。
なおこの学校の栖(すみか)は明治7年から昭和55年まで公立小学校だった場所で、学校が統廃合されて廃校になったのち、秋田新聞の会長が1億円で買い取り、硫黄谷温泉を引いてきて、北投石を入手して、秋田新聞社社員のための温泉にしたものだ。
でも続けていかれず手放して、いったんは温泉病院になり、温泉病院も廃業して、今の経営者が買い取った。
新聞社の温泉だった時はとても豪華な施設だったらしいが、最後に売りに出された時はその頃に比べるとかなり手ごろになっていたということだった。