子連れ家族のための温泉ポイント
- 温度???????? 泉質★★★☆☆ 泉質はそれほどの刺激はない、浴槽の湯温は訳ありでデータ無し(本文参照)
- 設備★★★☆☆ 雰囲気★★★★★ 宿から離れたほうにある露天風呂の脱衣所はワイルドで赤ちゃん向けではない
子連れ家族のための温泉ポイント
絶景のドライブルートとして知られる八幡平アスピーテラインは秋田県と岩手県を結び、そのところどころで湯煙を上げているが、蒸ノ湯温泉はその秋田側にあり、標高1,100メートルの高所に湧いている秘湯だ。
地熱を利用した蒸かしの湯として知られ、蒸ノ湯となる。
有名どころが名を連ねる八幡平の温泉郷でも350年の最も長い歴史を誇り、古くより子宝の湯、縁結びの湯として有名だ。
宿の一角にはふけの湯神社があり、大小たくさんの金勢さまが奉納されている。牧野植物図鑑で有名な植物学者 牧野富太郎博士の奉納した金勢さまもあるという。
残念ながら湯治場のあった棟は、昭和48年に土砂崩れで倒壊し、今はその場所には男女別の露天風呂しか残されていない。
宿は少し離れた三角屋根の建物で営業している。こちらにも露天風呂と内湯がある。
建物の中は木にこだわって作ってある様子がよく判る。ロビーのテーブルや椅子も切り株や臼を加工してある。
料金を払うと、お風呂は館内と離れたところと両方にあり、よく雑誌などに紹介されるのは、離れている方ですと説明してくれたので、そちらに行くことにした。更に途中の坂は、小さいお子さんには危ないので、抱っこして行かれた方が良いですと、丁寧に教えてくれた。
石がごろごろしている坂道を下ると、真っ白な蒸気が勢い良く吹き上げている所に出た。蒸気だけでなく、ぼこぼこしゅうしゅうと湯が湧いているのも見える。時々ばしゃばしゃ大きく吹き上げたりする。
これはまた凄いロケーションだ。まさに生きている火山が目の前にあるという感じ。ちょっとお風呂に飽きてきた子供たちもおおはしゃぎだ。
噴出孔の手前に女湯露天風呂、奥に男湯露天風呂がある。女湯は道に面した部分はちゃんと囲われているので安心だ。
中に入ると、四角く区切られただけの木のロッカーがあり、すぐ湯船だ。
脱衣所はワイルドな作りで、つかまり立ちができないお子さんと入るのは難儀するかもしれない。
画像は男湯だが、女湯も囲いがあるだけ開放感は劣るが、まあ同じような作り。斜面側は湯船からも、ところどころぼこぼこと湯が湧いているのが見えて退屈しない。
さて、肝心の湯だが、ちょっと哀しい結果になってしまった。
源泉温度は沸騰するような高温で、加水することにより浴槽の湯温を調節している。たまたまコントロールが上手くいかなかったらしく、入ったときからかなりぬるいなと思っていたが、湯口から出てくる湯は水のような温度で、浴槽内もどんどん温度が下がってしまった。
よく晴れた夏の日のことで、子供たちはぬるい湯が好きだから、それはそれで良いのだが、温泉としては水のように薄まっちゃったわけで、誠に残念だ。
とはいえ、元々薄い温泉を加水循環している施設などとは違って、元の温泉が濃厚だからか、水のような温度まで薄まっても、ちゃんと色もにおいも味もある。
色は白濁しているが、綺麗な白ではなく、澱んだような白濁で少し緑がかっている。匂いは硫黄臭。味は癖のあるミネラルウォーターのようだ。細かい湯の花も浮いている。
お昼時だったので、ここで昼食もとった。ふけの湯ラーメンは山菜なども入ってなかなか美味しい。お湯お持ち帰りのために、空ペットボトルも販売している。
最後の画像は、もうひとつの宿泊棟内にある露天風呂。
時間が無くて入ることはできなかったが、こちらは高台にあり、紅葉時など眺めが良さそうだ。
(この日はアスピーテラインを更に岩手県に向かい、藤七温泉 彩雲荘にも入浴した)