しあわせの丘リゾートキャンプ場日記
秋の房総・勝浦の旅
先ほどの女性が、ここのお湯はぬるめだけどとても温まるので、上がった後は汗が止まらないわよ、なんて言っていたが、確かに体はぽかぽかに温まっていた。さらにぴりぴりちりちりと肌の突っ張る感じも強い。結構濃い感じだ。
立ち寄り4時までのところ、10分前に来て入らせてもらい、ついついお湯が良いので30分以上も入ってしまった私たちだから、もう遅いとは思いつつ、大急ぎで服を着て玄関へ向かったら、ちょうど先ほど受付をしてくれた男性が戻って来るところだった。
「良いお湯でした」
「どうもありがとうございました」
二人して立て続けにお礼を言い、「・・・で、あのお風呂の中から出ているぬるいのが源泉ですか?」とついでに聞いてみる。
「はい、その通りですよ」
「ここ、泊まるといくらぐらいですか?」
「人数とお部屋のロケーションによっていろいろですが、四名さまですと9千円から・・・」
民宿に毛の生えたぐらいの旅館にしては高めか?
「でも伊勢エビが一匹付きます」
「えっ、一人一匹ですか?」
「一人一匹ですよ」
yuko_nekoさんと顔を見合わせる。
「今度は泊まらせていただきますね」
「はい、よろしくお願いします」
この旅館は一時期閉館していて、今年の春にリニューアルオープンしたらしい。
だからノーマークだったんだ。
いやぁ、なかなか良いお風呂を見つけられてラッキーだった。
駐車場でyuko_nekoさんはがっちゃんに電話をした。
これから急いで帰ると言うのかと思ったら、「ううん違うよ、ようやく温泉に着いて、今から入るところ」なんて言っている。
そして電話を切った後、「本気で信じてるかな?」と面白そうに言った。
帰り道、夕日が綺麗だった。
今日は台風一過になると思った割には、昼間は雲が多かったが、今この時間は水平線近くに延びた僅かな雲があるだけだった。
空は透き通り、海辺では恋人同士が語らっていた。
波間には相変わらず気持ち悪くなるくらい海坊主みたいなサーファーたちが大量に漂っていたが。